騙される人・騙しの論理(詐欺と科学)

科学(数学や物理)をつかった詐欺というのは聞いた事が無いという人も多いと思う。しかしそんなあなたはもう騙されているかもしれません。騙す方はなんとか騙したいと思っているはずです。しかしあからさまな嘘はばれてしまいます。では、どんな状況だと騙されるんでしょうか?それは、もっともらしい理屈です。もっともらしい理屈ってどんな理屈でしょうか?

因みに以下の話はフィクションです。如何なる団体・個人とは無関係です。

タキオン、フリーエネルギー、オーラ等を発生または封じ込んだという商品があります。しかも、「フリーエネルギーの質が良い」「数十倍も封じ込んである」といった内容です。もっともこのような商品においては買う側の意識の問題ともいえます。しかしもっと手の込んだ話もあります。それは一見嘘と分からないような宣伝とか広告です。

ここでちょっとあなたの騙されやすさをチェックしてみましょう。
科学(数学や物理の事は忘れて普段着の自分になって読んで見て下さい。つまり普通に読んで嘘話かがピンと来るかです。嘘では無いケースもあるので間違い探しをしないように。ついでに言っておくと数値とかは架空で、論理的な嘘話が紛れています

①ある警察の広報にのった記事
黒や紺などの特に暗い色の服装での夜間の歩行は危険です。実際に事故に遭われた方で重症以上の怪我または死亡に至った人の65%が暗い色の服装でした。このとこからもなるべく目立つ色(白や黄色)の服装か運転者から見に付く反射板をつけておく事が身を守る方法です。

②高速道路の速度制限に関する記事
高速道路は一般道と違い時速80km以上で走行可能な道路です。そのため安全な速度を守ると言うのは非常に大切ですが普通乗用車は、最高時速100km以下制限でも安全を考えて時速80km程度で走行するのは高速道路の利便性を欠くとともに逆に危険な場合もあります。これは次のようなデータが物語っています。時速80km~時速90kmで事故死したケースは年間121件もありました。しかし時速90km~時速120kmでは65件でした。

③身近な危険に関する記事
高い所からの危険な作業で足を踏むはずなどで落下して死亡するケースがありますが実はそれほど高くない所からの落下が意外と危険な事があまり知られていない。落下事故で大怪我に至るケースは実は2階からの事故がもっとも多いのです。

④血液型A型に関する記事
A型の人は几帳面であると言われています。これは実際に統計的に調査されその正しさは統計学的には証明されました。これはランダムに選んだ学校、会社、施設の人たちに行われた調査で実に几帳面と自他
共に認める結果に対して全体の40%がA型だったのです。しかしこの統計調査で新たな一面も浮かび上がりましたそれは刑務所における同種の調査でやはり全体の40%がA型だったのです。つまりA型の持ち主はなんらかの事件を起こすような何らかの因子を持っているのでは無いだろうか、という専門家の意見もある。

何番の話にどんな論理的な嘘があるか瞬時に分かりましたか?
身近な広告や記事等には人を惹きつける文章が並べてあります。しかし科学的根拠や事実を巧みに使った嘘もまた在るのが事実です。