量子論等・補習ノート
先日までのなんとなくまとめ。 そもそもの発端は電磁場を量子化するとするときにある。電磁場の(時間方向)0成分がマイナスの確率という奇怪な状態を表してしまう。 それでそんなものは有害だ。という分けかどうかわからないがそういった連中を消すとか葬…
量子力学ではポテンシャルV を生じる粒子に粒子をぶつけた時の散乱はボルン近似で計算する事が出来る。一方Feynman-diagramで電子の散乱は ところでQEDでは電子が入れ替わってしまう場合を考慮しているため2個の図が現れる。電子同士は根源的に区別できない…
今日はいよいよ本題で以前書いたような点への理解を行うつもりだ。 補助場(B場)と電磁場の関係は でした。これは上記の場の方程式と見かけが異なりますが、次のように変形出来るので上記の場の方程式と全く同じです。 静電場であれば これは典型的なポアソ…
ところでB場は場の方程式から直接以下のような条件を満たす公式が示されています(場の量子論(中西襄著)P119 (72~74))。 中西ロートラップ理論での補助条件は ですが。次式を計算してみると、 従って となってGuptaの補助条が自然に出てきます。つまりB場…
電磁場の量子化の過去のノート抜粋。 B場形式では1光子の状態は次の5状態が考えられる。 独立な1光子の状態は次の4状態になる。 ここまで。つまり、bはどれかの一次結合として書くことが出来ます。 と定義してみると、これと線形独立なものとして が定義…
「クーロン力は絶対に観測されないスカラー光子が媒介している」という点について私も何度か記事にした事がある。この事に関しては「場の量子論(中西襄著)」でも触れられている。なのでなんとなく理解できている。 しかし、これがまた「なんとなく理解でき…
「場の量子論-摂動計算の基礎-(日置善郎著)」では 一方、「場の量子論(中西襄著)」P103では これは一見すると異なっているが単に偏極ベクトルで展開しているかどうかの違い。実際、 とばらして(直ぐにわかるのでばらす必要はないけど、、、)偏極ベクト…
今日は少し疲労感があるので頭が回らない。 なので軽めに。 ディラック方程式の運動量表示とそのエルミート共役 、 のそれぞれ左、右に次式のように行列を掛けると この2式を足して整理していくと という関係が得られます。
今日は スピノル場の交換関係(正準量子化) を思い出すと、これから となって この式と交換関係 の比較から 同様にして以下の直交関係が判る。
久しぶりに再開。今日は まず、運動量表示は でした。これは反粒子の場合も含めて書き改めると となる。まず忘れてしまった事を少し思い出しておく。 ディラック方程式のエルミート共役をとると 、 ディラック方程式のエルミート共役として次式が得られる。 …
ローレンツ不変性が「実は破れている」のでは? というのはGreisen-Zatsepin-Kuzmin効果などからにわかに囁かれた話だが、以前にも書いたように実験的にかなり高い精度でLorentz不変性は保たれている事は確認されている。 ところが近年、光速度不変原理から…
随分間があいてしまったけど前回までの一応の締めくくりです。 ハーディのパラドックスに関してとっても奇妙な話だと思うが計算を追ってみると量子論的には全く持って正常で奇妙な点は無いと思う。 注)私の理解がまともかどうかは分からないけど。 ただ、言…
どうもどれも気持ちの悪い解釈だ。 ただ、そういった表現はセンセーショナルでUFOだの超能力だのそういった得たいの知れないものとか想像を超えた表現は、ある意味楽しいかも知れない。 しかし、ここまで色々と調べて見たシロートの私の感想だが、いずれもこ…
ここで「対消滅したとしても光子がD+、D-で検知されたのでは?」と思ってしまうがこれはこの実験の前提で電子、陽電子のみを検知するとしても前回までの議論に変更点は無いからその場合は排除できます。 「電子、陽電子が同時に内側を通り、D+とD-で検出…
ここでD-とD+が同時に検出された場合を考えてみると。 どこでパラドックスが生まれるのだろう? 電子と陽電子は下の図の赤、青のコースを通過して(古典的な解釈)D+、D-で検知される場合があるという事がパラドクスらしい。ただ外側を通る経路もあるので直ち…
どうしてパラドックスになるのだろう? BEAM SPLITTER(ハーフミラー)を通過した電子(陽電子)は反射するものは位相が90度変更されるので次のようになる。 従って最初のハーフミラーを通過した後の波動関数は ただし、|u+>|u->はPで対消滅して光|γ>に変…
2つの干渉計それぞれに電子と陽電子を入れるとぞれが検出される。今度はその2つの干渉計を途中で結合したらどうなるだろうか? もし干渉計の交差点で電子と陽電子が出会えば対消滅を起こして終わり。しかし、もし出合わなかったらそれは先ほどと同様に独立に…
ABL規則で計算してみると で、 やはりマイナスの確率が出てくる。この場合はどっちで計算しても同じ結果になる。 でもこのABL規則はまだちゃんと理解出来ていない。同じように計算してみると となって1/5になるのだが、、、。 分母の総和のとり方が間違っ…
three-box paradox(quantum shell game)と呼ばれるパラドックス。 Vaidmanも(1996)示しているように弱い値の確率をこれまでの確率の意味で解釈すると奇妙な結果をもたらす。で、その前にどこがパラドックなのだろう? シロートにでも分かる説明が欲しいもの…
弱測定における確率というのはいったいどんな意味があるのだろう? 「弱い確率」という用語が正しいのか良くわからないのだが「弱い確率」とABL規則という単語がキーなのだろうか?。シロートにも分かるような全く情報が見つからない。 「弱い確率」という用…
というが有名な「Physical Review Letters, 1988」のY. Aharonov, D.Z. Albert, L. Vaidmanの主張だ。 ハッキリ言って解説無しには私には良くわからなかった。 ただ、簡単なモデルで「おそらく、こんな事なの?」というのが以下の簡易モデルというか例という…
少し、具体的な計算を今日はしてみようと思う。 ん、、、だからなんだって言うんだろう、、、。
Aを測定する測定プロセスは標準的なvon Neumann paradigmがある。 ※フォンノイマンのポインター測定(ポインターモデル)。 物理量Aを測定する系の波動関数Ψと測定系の波動関数φの合成系で次式が成り立つ。 導出は以下の通り。 一応、こんな式が何度も顔を出…
ある量子状態から別の量子状態へ最短時間で変化させるハミルトニアンを考える。 時間を正の方向に発展させるシュレーディンガー方程式と時間を負の方向に発展させるシュレーディンガ方程式を考え、 初期状態 |in > と終状態 |out > を固定してこのペアの途中…
Aharonov-Albert-Vaidman (1988) らが提案している「弱い測定」も基本的には先日のような事なのだろうがアハラノフらは未来に時間発展するシュレーディンガー方程式と過去に時間発展するシュレーディンガー方程式のペアよって弱い測定を提案している。 アハ…
弱い測定(Weak Measurement) と呼ばれる言葉自体知らなかったが大雑把にいえば 「弱い測定を行えば、重ね合わせ状態の観測も出来る。」という事らしい。 なんかトンデモの臭いがするのであまり興味が無かったのだが「弱い測定」という方法をとれば従来とは…
Aを測定する測定プロセスは標準的な方法がポインター測定と呼ばれる方法。 ポインター=測定器の針 物理量Aを測定する系と測定器の系は測定プロセスでは相互作用する事になる。そこでフォンノイマンの測定(ポインター測定)は相互作用ハミルトニアン(von Ne…
測定というのはそもそもどういう事なのか? ある量子状態に対して何かをする事で測定値が得られるという過程?。 ただ、測定値そのものを得ると言う行為は測定器に対する問題だと言う事も出来る。 つまり量子状態から古典への移行を伴うのだが測定値は確率的…
フォンノイマン量子力学の形式の公理論的表現というのがある。 詳細と言うか厳密な表現は抽象的過ぎて私には理解が出来ないのですけど、、、 つまり難しいのだけど端折ってしまえば、 (1)物理量は自己共役作用素(エルミート演算子)で表現される (2)…
いつもこの事が分からなくなる。未だにすっきりしない点でもある。 時間とエネルギーの不確定性原理とはなにを意味しているか? 何冊かは立ち読み程度だが見てみるとその解釈にバラツキがあるように思える。一体どういう意味だろうかと思ってしまう。実際に…