#物理学

ワームホール(4)・コーネルボックスの中のワームホール

二つの計算が終わっていた。計算時間はほぼ半日掛かっている。 一つ目はIMAXレベルの高解像度ピクセル(4000x2000)で計算。ビットマップサイズは23Mを超えていた。約20%まで縮小して下に掲載しておきます。 今までのは殆どレイトレなのでちゃんと物体を…

ワームホール(4)

論文どおりの計算だがわりと正しそうな結果かな(?)。と思う。 上のアニメーションは http://www.spacetimetravel.org/wurmlochflug/wurmlochflug.html からインスパイアされて作って見た。 しかし、、、 ワームホールの道中の中間点で回りを見渡すとこっ…

ワームホール(3)

「映画」インターステラーでワームホールは球体の穴、という台詞が出てくる。ワームホールをレンダリングしてみると こんな感じ。 そこでワームホールの反対側がどうなっているかを見るためにワームホールをぐるっと一周して眺めて見たらどうなるかシミュレ…

津波のシミュレーション(9)-計算仕様

簡単にまとめると以下の通り。 特に際立つ点はスタンダードなやり方を逸脱している点。それは格子系。 普通は数値振動(チェッカーボード不安定)が現れるレギュラー格子はまず使わないのに使っているという愚か(手抜き)な仕様にある。 計算方法 地殻変動→…

Note294 スカラー光子、縦波光子、ゴースト(マイナスの確率)、クーロン力 まとめ

先日までのなんとなくまとめ。 そもそもの発端は電磁場を量子化するとするときにある。電磁場の(時間方向)0成分がマイナスの確率という奇怪な状態を表してしまう。 それでそんなものは有害だ。という分けかどうかわからないがそういった連中を消すとか葬…

Note293 仮想光子とクーロン力

量子力学ではポテンシャルV を生じる粒子に粒子をぶつけた時の散乱はボルン近似で計算する事が出来る。一方Feynman-diagramで電子の散乱は ところでQEDでは電子が入れ替わってしまう場合を考慮しているため2個の図が現れる。電子同士は根源的に区別できない…

Note292 スカラー光子とクーロン力の関係

今日はいよいよ本題で以前書いたような点への理解を行うつもりだ。 補助場(B場)と電磁場の関係は でした。これは上記の場の方程式と見かけが異なりますが、次のように変形出来るので上記の場の方程式と全く同じです。 静電場であれば これは典型的なポアソ…

Note291 スカラー光子とクーロン力の関係(1光子の4状態について)(2)

ところでB場は場の方程式から直接以下のような条件を満たす公式が示されています(場の量子論(中西襄著)P119 (72~74))。 中西ロートラップ理論での補助条件は ですが。次式を計算してみると、 従って となってGuptaの補助条が自然に出てきます。つまりB場…

Note290 スカラー光子とクーロン力の関係(1光子の4状態について)(1)

電磁場の量子化の過去のノート抜粋。 B場形式では1光子の状態は次の5状態が考えられる。 独立な1光子の状態は次の4状態になる。 ここまで。つまり、bはどれかの一次結合として書くことが出来ます。 と定義してみると、これと線形独立なものとして が定義…

Note289 スカラー光子とクーロン力に関する疑問

「クーロン力は絶対に観測されないスカラー光子が媒介している」という点について私も何度か記事にした事がある。この事に関しては「場の量子論(中西襄著)」でも触れられている。なのでなんとなく理解できている。 しかし、これがまた「なんとなく理解でき…

Note288 電磁場のちょっとした事

「場の量子論-摂動計算の基礎-(日置善郎著)」では 一方、「場の量子論(中西襄著)」P103では これは一見すると異なっているが単に偏極ベクトルで展開しているかどうかの違い。実際、 とばらして(直ぐにわかるのでばらす必要はないけど、、、)偏極ベクト…

Note287 ディラック方程式に関する簡単な関係式(3)

今日は少し疲労感があるので頭が回らない。 なので軽めに。 ディラック方程式の運動量表示とそのエルミート共役 、 のそれぞれ左、右に次式のように行列を掛けると この2式を足して整理していくと という関係が得られます。

Note286 ディラック方程式に関する簡単な関係式(2)

今日は スピノル場の交換関係(正準量子化) を思い出すと、これから となって この式と交換関係 の比較から 同様にして以下の直交関係が判る。

Note285 ディラック方程式に関する簡単な関係式(1)

久しぶりに再開。今日は まず、運動量表示は でした。これは反粒子の場合も含めて書き改めると となる。まず忘れてしまった事を少し思い出しておく。 ディラック方程式のエルミート共役をとると 、 ディラック方程式のエルミート共役として次式が得られる。 …

ハイゼンベルグの不確定性原理は間違っていたは間違っていた

今日のニュースで正直驚いた方も多いだろう。 私もびっくりした。 しかし、よく読んでみると「小澤の不等式」が実験で立証されたという事だった。 当然だがこれはこれで凄いニュースだが、「びっくりした」のは 「ハイゼンベルグの不確定性原理は間違ってい…

ビッグリップ (big rip)

近年の精密な観測から宇宙数が宇宙膨張しているだけでなく加速的に膨張しているらしい。 そのような状況で2003年に発表(Physical Review Letters)された論文は衝撃的なストーリを示唆していた。 ※Robert R. Caldwell、Marc Kamionkowski、Nevin N. Weinber…

超、、へんな物理学

荒い独学なので正しい判断かどうかはなんとも言えないが少なくとも量子力学、QED(量子電磁力学)は少しも変ではないと思う。正しいし実用的だ。 QEDにいたっては10桁という途方も無い精度で現象を予言できるしその結果は今のところ揺ぎ無い。 もっとも繰…

ちょっと怖い話(物理学)

究極の物理理論、そういうものがあると物理学者は信じている。 今は原動力でもあり、信仰でもある。 もちろん、そんなものは無いという物理学者もいるだろうがそれも信仰だろう。 結局、あるか無いかというのはあまり意味が無い。 もし、そのような理論の候…

数学と物理学の奇妙な関係

ある物理学者がTVで言っていたある言葉が頭の片隅に残っていたのだが最近同じような事を思っている物理学者が意外と少なくないのだなと感じた。 「どうしてこの宇宙(世界)が数式で表現できるのか?それが不思議だ」 こうした同様な疑問はおそらくだがユー…

Note284 光速度不変原理とローレンツ不変性の破れ

ローレンツ不変性が「実は破れている」のでは? というのはGreisen-Zatsepin-Kuzmin効果などからにわかに囁かれた話だが、以前にも書いたように実験的にかなり高い精度でLorentz不変性は保たれている事は確認されている。 ところが近年、光速度不変原理から…

タイムトラベル(3)

タイムトラベルが抱える最も大きな問題、「親殺しのパラドックス」。 これに対して最近話題になった論文がある。 Physicists Tame Time Travel by Forbidding You to Kill Your Grandfather http://arxiv.org/abs/1007.2615 Lloydらが考えるタイムトラベルの…

タイムトラベル(2)

タイムトラベルはそんなに邪魔なのか? と言う素朴な疑問もあるだろう。しかしタイムトラベルが抱える最も大きな問題はいわゆる 「親殺しのパラドックス」に尽きる。 つまり、こうだ。 あなたが過去にタイムトラベルする。そしてあなたが生まれる間の父親を…

タイムトラベル(1)

タイムトラベル、それは誰しも一度は夢見た事だろう。 しかし、それはSFの中だけで決して実現されない不可能な旅行でもある、、、、。 ただ、近年もしかするとタイムトラベルは夢ではないかも知れないと思う物理学者もいるようだ。 これまで物理学者がこの問…

高校生クイズ(隕石衝突と津波の高さ)

えーっ!?そんなの高校生に計算できるの? というか私も出来ない、、、、。 それでも高校生は解いていましたね。凄すぎます。 しかも運動エネルギーの3%が、、、とか知ってる知識は凄すぎ、、 と一瞬思ったがこの3%とかは画面の下に小さく出ていました。…

Note283 ハーディのパラドックス(5)

随分間があいてしまったけど前回までの一応の締めくくりです。 ハーディのパラドックスに関してとっても奇妙な話だと思うが計算を追ってみると量子論的には全く持って正常で奇妙な点は無いと思う。 注)私の理解がまともかどうかは分からないけど。 ただ、言…

Note282 ハーディのパラドックス(4)

どうもどれも気持ちの悪い解釈だ。 ただ、そういった表現はセンセーショナルでUFOだの超能力だのそういった得たいの知れないものとか想像を超えた表現は、ある意味楽しいかも知れない。 しかし、ここまで色々と調べて見たシロートの私の感想だが、いずれもこ…

Note281 ハーディのパラドックス(3)

ここで「対消滅したとしても光子がD+、D-で検知されたのでは?」と思ってしまうがこれはこの実験の前提で電子、陽電子のみを検知するとしても前回までの議論に変更点は無いからその場合は排除できます。 「電子、陽電子が同時に内側を通り、D+とD-で検出…

Note280 ハーディのパラドックス(2)

ここでD-とD+が同時に検出された場合を考えてみると。 どこでパラドックスが生まれるのだろう? 電子と陽電子は下の図の赤、青のコースを通過して(古典的な解釈)D+、D-で検知される場合があるという事がパラドクスらしい。ただ外側を通る経路もあるので直ち…

Note279 ハーディのパラドックス(1)

どうしてパラドックスになるのだろう? BEAM SPLITTER(ハーフミラー)を通過した電子(陽電子)は反射するものは位相が90度変更されるので次のようになる。 従って最初のハーフミラーを通過した後の波動関数は ただし、|u+>|u->はPで対消滅して光|γ>に変…

Note278 ハーディのパラドックス(Hardy's Paradox)

2つの干渉計それぞれに電子と陽電子を入れるとぞれが検出される。今度はその2つの干渉計を途中で結合したらどうなるだろうか? もし干渉計の交差点で電子と陽電子が出会えば対消滅を起こして終わり。しかし、もし出合わなかったらそれは先ほどと同様に独立に…