潔癖症

潔癖症を自慢すしたり、すごい人のような評価をする人が居る。
一方では「イヤなタイプ」と評価する人も居る。
 
しかし、そういうものではなくこれが病気であるという認識が本人および周囲の人に無い点が私は気になってしまう。潔癖症はObsessive-Compulsive Disorder, OCD と呼ばれる病気で「精神の失調」のひとつだ。

だから、少なくとも周囲の人は対象者を早く病院に連れて行くか治療を薦めるべきだというのが正しいだろう。
通常は行動療法を用いるが症状が重症の場合は抗うつ薬等の薬物療法導入も必要になる。
 
もっとも潔癖症の人にはいわゆるばい菌、つまり細菌が眼に見えるように拒絶的反応をしめして、それを遮断するために執拗な清潔を維持しようとしてしまう点が敬著だろう。
 
しかし、潔癖症の人は知っているのだろうか?
人体には無数と言って良いほどの細菌が住み着いている事だ。ちなみに人一人に存在する腸内細菌の重量はおよそ1~2 kgにもなる。さらに人体の細胞の大半は人間の細胞でもなく細菌の細胞と言っても良いくらいだ。
つまり、人体はsuperorganismである。簡単に言えば膨大な細菌とからなる有機体生物なのだ。
 
さらに我々の健康や女性の美肌も、人体に住み着いている人体常在菌があって成り立つ話でもある。
さらに人体の全面を包んでいる「皮膚」にはこれまた膨大な微生物や細菌、ウイルスなど住んでいる。
しかし、その殆どは無害でありむしろ他の有害な細菌や微生物の侵入を防御して我々を清潔にしてくれている。
そして洗い落としてしまいたいと思われる角質層も同様に外敵の侵入を防いでる。
 
つまり、こういった菌を除去してしまうとむしろばい菌を減らすどころか増殖させ結果的には「不潔」にすらしている可能性がある。