Memo22 場の量子化に向けて(5)正準量子化(3)

場の量子化における正準量子化の初等的なイメージとしては前回書いたような意味だと思います。そこで実際の正準交換関係はどう設定されるのか?それは次のように仮定するようです。ここで次のような積を考えます。
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これはボゾンとフェルミオンで式を分けたくないための便宜上の表現です。分けて書けば

ボゾンなら
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フェルミオンなら
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805022847.jpg
です。

それで実際の量子化のための仮定は
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※α、βは場の自由度をまとめて略記している(例えばスピンの違いとか色々あるだろう)。

このような手続きで量子化することを正準量子化と言います。こう考えるとラグランジアン密度から出発して
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から場の方程式が与えられて、その時の「場の量」φが量子化されるための必要な、というかラグランジュ方程式の初期条件が上記の交換関係と見なすという考え方も出来そうです。

荒っぽく言えば正準量子化は場の量に対してc数である係数を生成消滅演算子に摩り替える第二量子化をもっともらしい基本原理にしたという意味で、好奇心だけで適当にやってる私の場合等は今はこれで良いかなと思う。