Memo50 S行列の具体的な計算(8)
まだ計算は続いてまして、前回、S行列の2次摂動を具体的に計算できる所まで出来ましたのでその続きをしてみようと思います。具体的には
で次の反応のS行列成分の計算を行って見ます。
つまり、次式を計算する事になる。
で次の反応のS行列成分の計算を行って見ます。
つまり、次式を計算する事になる。
だけになる事が分かる。この結果は「場の量子論 中西襄著」p184にその結果のみが記されているので今までの計算の答え合わせになる。コンプトン散乱項は具体的には
でした。なので場の演算子が寄与する計算として
を計算する必要があります。ガンマ行列とS(x-y)は後から挟み込めば良いので。
はスピノルの反交換関係を使うと
と生成演算子を左に移せる。これから
と書ける。また反交換関係はC数になる点に注意して真空期待値を評価してみると、
同様にして、
従って、
面倒だけど同様に評価すると、
となる。ここで、予定通りガンマ行列とS(x-y)は後から挟み込めば、
よって、
次回はさらに計算を進める事にします。