Memo77 自己エネルギー補正(3)・光子の自己エネルギー

先日の続きです。光子の自己エネルギーも同様な補正を行います。ただし質量補正項は付加しません。
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また、ゲージ不変の要請から次のような形式に書くことが出来ます。書ける事が知られています。
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この関係はローレンツ変換とゲージ変換の不変性の要請によるものです。以下の定理を使うと出てきます。
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このようにゲージ不変性を要求することで満たされる関係をワード恒等式(Ward identity) と呼ばれています。


この二つを使って確認してみましょう。
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と書けば、先程の関係が得られます。

これの要点はテンソル
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に比例した形に書けるという事を表しています。

形式的には
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と定義したと思ってしまえば
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と言う事で先日の話とあわせて内線(プロパゲータ)を補正する事が出来ます。