Memo87 重複発散(Overlapping Divergence)
前回までで一応、紫外発散の除去の方法を見たのだが、そう簡単に問題が解決した訳ではない。二つの発散する自己エネルギーが内線を共有するため個々の発散と見なせない場合だ。
補正伝播関数のΣが(重複して)内線を共有している。「場の量子論 中西襄p261」の方針はこのΣの無い形に書き改める。つまり表面的にΣを消去する。この方法として重複発散を起こさない頂点関数で書き改める。ここで次の関係を思い出す。
pをパラメータsの関数とする。
これは形式的には
従って、微小なδsで
と書くことが出来ます。
という頂点関数(の線積分の)形に移る事ができます。
補正伝播関数のΣが(重複して)内線を共有している。「場の量子論 中西襄p261」の方針はこのΣの無い形に書き改める。つまり表面的にΣを消去する。この方法として重複発散を起こさない頂点関数で書き改める。ここで次の関係を思い出す。
pをパラメータsの関数とする。
これは形式的には
従って、微小なδsで
と書くことが出来ます。
という頂点関数(の線積分の)形に移る事ができます。
この補正で重複発散の問題が表面上は姿を消した事になる。ん、、何ともうまい話だが。
しかし、、、、
さて、上記の方法は「場の量子論 中西襄著p262 6-2g」の方法ですが、場の量子論ⅡWeinberg著」p291の注釈にはこうある。
さて、上記の方法は「場の量子論 中西襄著p262 6-2g」の方法ですが、場の量子論ⅡWeinberg著」p291の注釈にはこうある。
歴史的には重複発散を起こさない頂点で電子の自己エネルギーを表し、この問題を避けた。このやり方は不必要であり、、、
p293では紫外発散を消すためのより明確な処方箋はボリューボフ(Bogoliubov)とパラシーク(Parasiuk)によって与えられてヘップ(Hepp)によってよって修正されたと。最終的にはツィンマーマン(Zimmerman)によって発散解消、収束すると結論されたと。
彼らの頭文字をとってBPHZ処方箋と呼ばれる。
彼らの頭文字をとってBPHZ処方箋と呼ばれる。
ん、、、まあ良いや。(しばらく忘れよっ)