Memo86 紫外発散の除去の方針(後編)
「場の量子論 中西襄p260」によれば前回の類推通り、紫外発散の除去の方針は外線の運動量を変数とした関数と思ってべき級数展開して最初の数項を捨て去る事で行われる。
そして最初の数項というのが発散次数Dになる。つまり
そして最初の数項というのが発散次数Dになる。つまり
次数0から次数D-1の項が発散項となる
のでその部分を引き算してやれば良い。べき級数展開という事は次のようにf(p)をaの周りで展開する事です。
発散次数Dの場合、
が無限大に発散する係数となる。電子の自己エネルギーは電子の外線が2本結合してくるのでD=1と見積もられる。
は常にγpというペアで現れるので形式的にはこれを引数とした関数として考える事ができます。これはγpが通常のc数と同じように扱えるからです。実際、
という関係にあります。
発散次数Dの場合、
が無限大に発散する係数となる。電子の自己エネルギーは電子の外線が2本結合してくるのでD=1と見積もられる。
は常にγpというペアで現れるので形式的にはこれを引数とした関数として考える事ができます。これはγpが通常のc数と同じように扱えるからです。実際、
という関係にあります。
そんなわけで、
の周りで展開してやると、
と書けます。発散次数は1なのでA,Bが無限大に発散すると言う事になります。
特にAは質量補正δmを
として定義してやると(繰り込んでやると)
一つ目の無限大は自動的に消失して、
紫外発散の除去の方針によればCは有限のはずです。そして係数Bの項を取り除けば
として発散は除去される。同様にして光子の自己エネルギーの場合は発散次数は2、頂点補正は0なのでそれぞれ対応する項までを取り除いてやれば良い。という事になる。
の周りで展開してやると、
と書けます。発散次数は1なのでA,Bが無限大に発散すると言う事になります。
特にAは質量補正δmを
として定義してやると(繰り込んでやると)
一つ目の無限大は自動的に消失して、
紫外発散の除去の方針によればCは有限のはずです。そして係数Bの項を取り除けば
として発散は除去される。同様にして光子の自己エネルギーの場合は発散次数は2、頂点補正は0なのでそれぞれ対応する項までを取り除いてやれば良い。という事になる。