Note32 曲面上の直線(2)

球面の測地線大円という円になることが知られています。球の中心を通過する平面による球の断面線です。
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測地線であるというのはその接ベクトルがその曲線自身に沿って平行な場合なので一見すると例えば北回帰線や南回帰線等の等緯度線も測地線になっているような気がします。
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測地線は物理的には直線運動に相当すると考える、曲がりの無いコースです。大円は球の中心を通過する平面による球の断面線になっていますから赤道や子午線(等経度線)は測地線になっています。この事は直感的にも理解できます。例えば、北回帰線にまたがって自動車を走行したときを考えてみると分かります。
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なぜなら、右車輪と左車輪の通過するコース長が異なるからですね。しかし赤道や子午線にまたがって走行した場合は右車輪と左車輪の通過するコース長が同じになります。地球が丸いという事を知らされなければ真っ直ぐ走行している事と区別が付きません。なるほど確かに直線と言って良いかも知れません。

今日は、測地線が多様体上の直線というイメージを作ってみました。

多分、曲率と深い関係があるのだと思いすが、どうも平坦である事と本質的に曲がっている事の違いががどうもしっくりしません。

次回はこの点を少し吟味してみようかと思います。