Note104 (余談)「100年の難問はなぜ解けたのか」とリッチフロー

久しぶりに重い数値計算をしてみた。
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「100年の難問はなぜ解けたのか」を読んだ感想は以前書きましたが、ともかく数学的なところはさっぱり意味不明でした。

その中で重要なポイントがリッチフロー方程式と呼ばれるものだそうです。
文中、何度も出てきます。
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宇宙の形に何らかの変化要因を加えて時間tを経過させれば複雑な宇宙は最終的にはキレイな形に変形する」と説明されています。ん、、、なんとなくそうかな?

せっかく微分幾何を少し勉強したのでもう少し突っ込んでみようと思う。あ、あくまでシロートの戯れなのでご勘弁を。如何に難度が高いかは「100年の難問はなぜ解けたのか」を読んで分かったつもりなので。

gij は明らかに宇宙の計量テンソル、右辺のRijはリッチ・テンソル。という所までは正しい(よね?)。つまり、
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時間tで微分しているから計量テンソルは時間tの関数?と思いたいが物理的に解釈するならそれは変です。そもそも計量テンソルは時空の関数と考えるべきだから。というのもあくまで宇宙という比喩(だと思うけど)を踏襲するならという前提で考えるなら、という事で。となるとtは(いきなり流れと行ってしまうが)流れのパラメータというか助変数と見たほうが良いのかも知れない。つまり計量テンソルの族
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という事だろうか?それでもう一度リッチフロー方程式を見てみると時間tが進むにつれて曲率がプラスなら潰して(というか縮んで)、曲率がマイナスなら膨らんで行く様子を表している。という理解でどうなんだろう?
つまり、凸凹してる宇宙をゆっくり凸凹を叩いたり延ばしたり(なんか板金みたいに)滑らかにしていくといったイメージだろう。
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数値計算をしてみました。ただし、これは正確なシミュレーションではないです。かなり端折った計算(凹凸の平滑化)をして作ったCG(冒頭の動画も同じ)です。凹凸が均されて行く様子が良く分かります。

ただ、とうまく板金出来ない妙な凹凸が現れるかもしれないです。それで無理に板金するとひび割れたり穴が開いたりするだろう。ん、、、それが特異点というゲテモノなんだろう。
「100年の難問はなぜ解けたのか」では特異点の事(特異点を扱う数学?)をゲテモノと言っている(笑)。

それをペレリマンは時間を巻き戻したり未来に進めたりしながら特異点が出来ない変形を編み出したとい事なんだろう。「100年の難問はなぜ解けたのか」を読む限りそういうイメージなんだけど。それでペレリマンはこのゲテモノの専門家だったと言う事が幸いしているのです(ね?)。

さらに余談になうるけど、さらにRicciフロー方程式から読み取れるのはのRicciフロー停留点は平坦という事ですね。そしてより一般的にば、次のような体積を一定に保つ体積規格化Ricciフローというものを考えるらしい。
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あれっ?括弧の中はなんか見覚えあります。
アインシュタイン・テンソル (Einstein tensor)と良く似ているじゃないか!?

なるほど!!宇宙だ。

と言う事はRicciフロー停留点はアインシュタインテンソルがいたるところゼロという平坦な宇宙ってこと?