Note116 フォトン(光子)の崩壊・GN粒子(2)
(相対論編・Greisen-Zatsepin-Kuzmin効果)(ローレンツ不変性が破れている?)
基礎法則の一つとしている相対性理論における
ローレンツ不変性が「実は破れている」。
これなら場の量子論が正しいからなんていう足かせは外れる。なんとかGN粒子をSFに昇格してみよう。
実はローレンツ不変性が破れているのでは無いかと言う話は実際にあるようだ。
その発端はGreisen-Zatsepin-Kuzmin(GZK)効果とよばれる効果が予想する限界(GZK限界)が破れているらしいという観測結果。そのまえにGZK効果を勉強しておこう。
その発端はGreisen-Zatsepin-Kuzmin(GZK)効果とよばれる効果が予想する限界(GZK限界)が破れているらしいという観測結果。そのまえにGZK効果を勉強しておこう。
GZK効果は、宇宙背景放射(Cosmic Infrared Background・CIB)による光子との反応のため、10の20乗eVの陽子は50Mpcよりも遠い宇宙からは地球に到達できない(1966年)。というものです。宇宙背景放射(1965)というのは正確な事はまだよく分かっていないらしいが微弱な熱が宇宙のあらよる方向から来ているという観測結果。宇宙のビッグバンの熱の名残りという説明もあるようです。
つまり昨晩のお風呂のお湯も冷めてしまっていて分からないがほんの僅かだけど水とは違う温度が残っている。そんな感じだろうか。
つまり昨晩のお風呂のお湯も冷めてしまっていて分からないがほんの僅かだけど水とは違う温度が残っている。そんな感じだろうか。
つまり、GZK効果はこの宇宙背景放射の邪魔が入るために高エネルギーの宇宙線は地球には到達できないという事らしい。そしてそのGZK効果の基礎に相対性理論、ローレンツ不変性が仮定されている。と言う事らしい。ところが観測データの中には
したのです。(超高エネルギー宇宙線)HiResFE, astro-ph/0501317AGASA
したのです。(超高エネルギー宇宙線)HiResFE, astro-ph/0501317AGASA
さて、これは問題ですね。科学者はどう解釈しているのでしょうか?
※ちなみに最新の結果を私は知りません。なので既に解決済みの問題かもしれません。
この可能性について述べたものには次のような論文がある。
H. Sato & Tati, Prog. Theor. Phys. 47, 1788 (1972)
Chrisholm& Kolb, Phys. Rev. D69, 85001 (2004)
※ちなみに最新の結果を私は知りません。なので既に解決済みの問題かもしれません。
(1)観測データが間違っている。 (世界の数ヶ所で独立に観測されているからこの可能性は低いらしい) (2)50Mpcよりももっと近い宇宙から来ている。 (3)100 Mpc以内に全く未知の加速天体がある。 (4)その宇宙線は未発見の素粒子などがある。そしてもう一つは「Lorentz不変性の破れ」という可能性です。
この可能性について述べたものには次のような論文がある。
H. Sato & Tati, Prog. Theor. Phys. 47, 1788 (1972)
Chrisholm& Kolb, Phys. Rev. D69, 85001 (2004)
それではそのLorentz不変性は何処まで検証されているのか?
Lorentz不変性が保たれているならεは限りなくゼロに近いはず。では現実はどうなのか?
までは実験的に検証されているようです。(最新の結果は知りません)
Lorentz不変性が保たれているならεは限りなくゼロに近いはず。では現実はどうなのか?
までは実験的に検証されているようです。(最新の結果は知りません)
なのでかなり高い精度でLorentz不変性は保たれている。
ただもっと超高エネルギー状態ではまだわかっていない。それで、ローレンツ不変性が破れるとどうなるのか?
どちらにしても大変ヤバイ事になる。光子崩壊の場合は物理学者がもっとも嫌う超光速が現実のものになってしまうらしい。つまり
というとんでもない自体を招く事になる。どちらにしてもGZK限界の問題は答えによっては物理学を根底から覆す可能性を持っているということができます。しかし、その一方でGZK限界の問題は特殊相対性原理が超高エネルギー領域でも適用可能であるか否かを検証することにもなり、適用限界を知るためには検証は必要な事かもしれない。特殊相対性原理が正しい時には、超高エネルギー領域でも成立する事になり、ますます信頼性を高める事になる。
どちらにしても大変ヤバイ事になる。光子崩壊の場合は物理学者がもっとも嫌う超光速が現実のものになってしまうらしい。つまり
というとんでもない自体を招く事になる。どちらにしてもGZK限界の問題は答えによっては物理学を根底から覆す可能性を持っているということができます。しかし、その一方でGZK限界の問題は特殊相対性原理が超高エネルギー領域でも適用可能であるか否かを検証することにもなり、適用限界を知るためには検証は必要な事かもしれない。特殊相対性原理が正しい時には、超高エネルギー領域でも成立する事になり、ますます信頼性を高める事になる。