ゼロじゃないから

ゼロじゃないから」というフレーズは日常でも何となく使いますね。

しかし、悪用する連中が居るのが困ったものです。
その多くはメディア(TV)でしょう。まあ、演出という意味もあるので私的には全然OKなのですが煽られてしまう視聴者も少なくないと思います。

最近ではLHCの実験でブラックホールが生成されて地球が飲み込まれるという話題がありましたね。
TVでもその恐怖を煽る放送がありました。
可能性はゼロじゃない」と。


しかし、この論理をまともに受け取ると可笑しなことに気が付きます。

通勤や出張に利用している電車や飛行機が事故を起こしてあなたが死ぬ確率は?
可能性はゼロじゃない」だから会社には行かない、外出しないですか?

どんな事だって「可能性はゼロじゃない」と言えてしまいます。
数学的ゼロ現実的ゼロというモノがあるんだと思う。


さて、ジャンボ宝くじの1等当選確率は概ね1/10000000という事らしい。
なんとなくこの数字を見ていると意外と小さくないなって思います。

この値が日常に見られる数値とかけ離れているためにそんな錯覚を起こすのでしょうか。
例えば地球の直径は12741.9キロメートルなので赤道の外周は概ね40009566メートルですが実際は40075000メートルだそうだ。それで確率を長さとして見た時どうなるか見てみると
1/10000000というのはなんとたった4メートルです。

これは大体、歩幅で5,6歩程度でしょう。
地球赤道の外周に対してたった6歩という短さです。
多分、あなたの部屋から外出すらしていませんね。

こんな感じで何らかの比較をしないとそのスケールがピンと来ないものなのです。