Note163 QED による輻射補正計算(13日目)

先日がっくりきてしまったが気を取り直して考えてみると既に2次補正の寄与は非相対論的だが摂動計算をしていたのだった。
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これは非相対論量子力(シュレーディンガー方程式)の電磁場の相互作用ハミルトニアンの摂動として近似的な2次補正項を求めたものだった。
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これらを加算してやれば良いから
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従って
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を得ます。これらは「ワインバーグ場の量子論2 巻 p400 式(14.3.53)」と
ワインバーグ場の量子論2 巻 p400 式(14.3.56)」に一致します。

しかも切断定数κが綺麗に相殺してくれた。それで定数(「ワインバーグ場の量子論2 巻 p401」)
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を代入すればLamb-Shift(ラムシフト)が計算できるはずだ。しかし改めて計算する必要は無くそれぞれのパーツは既に計算しているので結果を単純に足せば良い。
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Lamb-Shift(ラムシフト)の99.5%を説明できた。良い感じだと思う。
ワインバーグ場の量子論2 巻 p401」によればこの値はクロール(Kroll)、ラム(Lamb)、フレンチ(French)、ワイスコップ(Weisskopf)が得た結果に近い値になっているということらしい。