Note176 電磁場の量子化(5)
電磁場の共変的量子論としてグプタ・ブロイラー形式か存在するのだが現代的な視点では異端的な存在のようだ。グプタ・ブロイラー形式ではファインマン・ゲージと呼ばれるゲージ. パラメーターα=1 の場合の定式化と見なせる。
何が問題でB場形式などと言う新たな形式を必要とするのか?
どうも、理論的に最も自然なのはα=0 のゲージのようだ。
L.D.Landauらが初めて用いたので、ランダウ.ゲージと呼ばれている。そうなるとやはりグプタ・ブロイラー形式では不満があるという事だろうか?
L.D.Landauらが初めて用いたので、ランダウ.ゲージと呼ばれている。そうなるとやはりグプタ・ブロイラー形式では不満があるという事だろうか?
なのでランダウ・ゲージではプロパゲータは
となる。これはプロパゲータの積
のように振舞う。このように考えると2つの質量ゼロの極をもつ積は数学的には2重極でなければならないと考えるのが自然で逆にプロパゲーターが2重極を持つためには双極子ゴーストが必要になるのだそうだ。ともかく縦波成分とスカラー成分は独立では無かったから縦波成分と双極子となる相手とも言えるスカラー場が一つ必要になる。後にB.Lautrup はB場の理論を展開した(1967)。
そのためB場形式は「中西・ロートラップ形式」とも呼ばれる。
ラグランジアン密度は
場の方程式(真空の場合)は
この時B場は電磁場の相互作用があろうが無関係で自由です。つまり
となっています。これは次のように確かめられます。
クーロンゲージの場合は正準共役量が定義できませんでしたが
となります(※1)。そして補助条件は
これによって正準交換関係が正しく定義できて量子化が行える。Bは自由な(相互作用のない)場なので、この補助条件は時間発展に対して不変で、これはローレンツ条件が時間発展しないことであって、つまり物理的状態は時間に依存しない状態という事になる。
これは物理的状態が決して非物理的な状態にはならない事を保障している。
から
で、これはGuptaの補助条です。B場はスカラー場なのでその形は
http://blogs.yahoo.co.jp/cat_falcon/14945633.html
となっています。従って
は
なので
という事になります。http://blogs.yahoo.co.jp/cat_falcon/15042628.html
から
で、これはGuptaの補助条です。B場はスカラー場なのでその形は
http://blogs.yahoo.co.jp/cat_falcon/14945633.html
となっています。従って
は
なので
という事になります。http://blogs.yahoo.co.jp/cat_falcon/15042628.html
(※1)