Note184 Green関数のイメージ

Green関数という関数もしばしば現われて来るのだが少し復習しようと思う。

まず、グリーン関数だけど「緑の関数」で何が緑なんだろう。
なんて思ったものだ。グリーンは人の名前だ。
ジョージ・グリーン(George Green)、19世紀のイギリスの物理学者、数学者。
グリーンの定理で等でも知られている。そう言えば以前ゴールドストーンの定理を「金の石定理」等とアホな事を言ってた。

さて、Green関数だが大雑把に言って次のような関数として定義される。
微分方程式(Dが微分作用素
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となるような関数gをGreen関数という。
なんとも抽象的なのでもう少しイメージを考えてみる。
電荷分布ρの電位分布Vは次のような式で表される。
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1点に局在する点電荷を考えればポアソン方程式
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となる。つまりこれは電荷分布ρの電位分布Vのグリーン関数になっている。なので次のように明示的に書いておこう。
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ここまでイメージできる。ここでこのような点電荷が空間上に無数にあれば先程の電荷分布は次のように書く事が出来るはずだ。
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従って
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先程のポアソン方程式
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を作用させてやると
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従って
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なので
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従って
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となって解を得る事が出来ます。つまりグリーン関数を考えると一般解が得られてしまうという点が便利な所だ。さらにこれを連続な形に持っていけば
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こうしてグリーン関数は局所的な(点在した)分布から全体からのポテンシャルを得るための繋ぎの役割をはたしているようにも見える。
なのでグリーン関数は「原因と結果を関係付ける関数である」という事もできる。

結果は原因の寄せ集めでその原因と結果を結びつけるのがグリーン関数?。

ある時空点の情報が他の時空点に伝わっる時の伝わり方を表す関数がプロパゲータだった。
http://blogs.yahoo.co.jp/cat_falcon/16299246.html
http://blogs.yahoo.co.jp/cat_falcon/15664709.html