Note194 まったくわけが分からない

まったくわけが分からない


場の量子論の入り口でもある「量子電磁力学」(Quantum electrodynamics; QED)の独学を始めてもう1年になる。最近はなんとなくトーンダウンしている。

原因の一つは計算が面倒だからだと思う。難しくて長い計算は私のようなシロートにはやっぱり無理。
さらに、「なんでこんな事を私はしてるんだろう」なんて下らない事に悩んでしまった。

直接的な原因では無いかも知れないが山の高さに唖然としてその山が登るべき山じゃ無い事も。
なに言ってるんだろう。。。
ちょっとこの辺は説明が必要だろう。

まず、現在の場の量子論は「標準理論」と呼ばれる形で集大成されている。

未発見のヒッグス粒子を含んでいるもののこれまで実験でこの理論を覆すような事実は無いと言って良いだろう。

私が独学中の量子電磁力学は弱い相互作用の理論と統一されて電弱統一理論ワインバーグ・サラム理論)へ繋がる。
まだまだ縁遠い世界だ。さらに強い相互作用の理論の量子色力学小林・益川理論を合体させた理論が標準理論という事らしいが、さらにさらに縁遠い世界でその片鱗すら私には見えていない。

しかし、標準理論は完全な理論ではない。三つの力の統一ができていないからで、さらに重力が抜けている。この三つの力の統一を目指したのが大統一理論(Grand Unification Theory; GUT)らしいがこれは陽子崩壊を予言しているが長年に観測にもかかわらずそのような兆候は無い。さらに磁石のN極とS極の単体でもある粒子も予言しているようだ。
N極とS極って分けられないものだと私は思っていましたが、、、恐るべしGUT。

いずれにしても標準理論にもほころびが露呈する時が来るのは間違いない。

問題はこの先だ。
物理学者はどう考えているんだろう?

標準理論による計算で不可解なのは消えて欲しい箇所が偶然にも32桁にわたる尋常ではない相殺が起きているのだそうだ。物理学者もこれは不自然なことであると認識しているようだ。

その突破口の一つとして超対称性理論なるものがあるようだが、ボゾンとフェルミオンがなんと入れ替わってしまうらしい。さらに、超対称性粒子を予言しているがそんなものは未だに発見されていない。

さらにだ、リサ・ランドールの本で有名になった余剰次元理論のような別の次元の存在を予言するものまである。

さらに、さらに、超対称大統一理論 とか超弦理論とかM理論とか、、、

物理学は実際に観測されもしていないのに新しい概念がうごめいている。
本当に正しい方向に進んでいるんだろうか?

莫大な予算で行われるLHCの実験でヒッグス粒子が見つからなかったら?
いや、ヒッグス粒子しか見つからなかったら?
超対称性粒子は?

まさにPeter Woitが言うようにTHE TROUBLE WITH PHYSICS(迷走する物理学)だ。

今日は、ちょっと愚痴ってみた(笑)。