ビタミンCとレモン

なんとレモン10個分のビタミンC!!

動物にはビタミンCを体内で合成する能力があるのだが悲しい事に人間はビタミンCを体内で作れないため食べたり飲んだりして取り込む必要がある。

最近では健康食品に留まらず美容効果までビタミンCの効能が言われている。
確かにコラーゲンの生成にはビタミンCが必要なため誤りではない。
さらに鉄の吸収を高めるから貧血にも良いし、抗ストレス作用を持つ副腎皮質ホルモンの合成を促進したりもする。他にも、しみのもとであるメラニン色素の合成を抑えてくれたりする。

また近年では癌にも有効な事が分かってきている。
ビタミンCの大量点滴によって健常な細胞にはそのままにして癌細胞にはダメージを与える事が知られている。
そのためビタミンCの大量点滴による治療を開始した医療機関もある。

ちなみに「ビタミンC入りのなんとか」は、うそ臭いからサプリメントをちゃんと摂るという人も居るが実際には逆でサプリメントから吸収されるビタミンCの方が少ないことが知られている。

さて冒頭の「なんとレモン10個分のビタミンC!!」だが、実際はそんなに凄い事では無い。

100gあたりレモンのそれは80~90mgだが、アセロラドリンクだと120mg、番茶でも150mgなのだ。
ちなみに味付けのりでも100gあたり200mgもある。


成人の1日あたり摂取量として厚生労働省による推奨量は100mgとされているからおおよそレモン100g分である。大体レモン1個の絞り汁が15gだから1個分のビタミンCを摂取するとなんと1500mgにも達する。
摂りすぎだ。
だから、スライスしたレモン2,3枚で十分って事だろう。

イチゴだと100gあたり80mg程度なのでイチゴ1個10g程度だからイチゴなら12個程度食べると丁度良い。
朝6個、晩6個といった所だろうか。

ただ、大量(といっても3000mg(3g)程度を)摂取すると下痢をおこしたり腎不全を発症の原因にもなる。
何事も適量があるのだ。

なのでレモン10個分(15000mg!!)を本当に摂取できる食べ物だったら逆に体に悪いだけだ。
つまり、3倍も体に悪い(と言いたくなる)。