Note219 複素関数(7)解析接続

久しぶりにやる気が出たので今日は解析接続を眺めてみる。

解析接続によって正則関数の定義域をより広い領域へ拡大出来て、さらに領域へ拡大のされかたは一意的だという事だ。正則関数の美しい特長だ。
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たまたまEで値が一致して
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である場合、一致の定理からそのような関数は存在しないか存在するなら唯一のはずです。
この状況は逆に考えるとE上で定義された関数の定義域がDにまで広がったと考えても良い。これが「解析接続」。ん、、、なんで接続なんだろうと思ってしまうがそれは次のような事情によるのだと思う。それは正則関数の解析性からある1点でべき級数に展開できる。
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このときべき級数の収束半径rの中ではべき級数は収束するのだから
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収束円は元の収束円をはみ出すだろう。しかし、一致の定理から収束円の共通部分では一致しているからこの二つの収束円を合わせた領域で正則関数が定義できた事になる。
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これを繰り返していくと領域が次々と接続されて行く、その結果、定義域は拡大された正則関数が出来上がる。
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