後悔したくない人へ。

もうあれから2ヶ月が経つ。
でも後悔の思いが消えては押し寄せる。
どんなに励まされてもどんなに思いを繕っても後悔の念は拭いきれない。

辛い時もあったし色んな苦難を供に乗り越えてきた。
気が付けば母は老いていた。私ももう若くは無かった。

家を飛び出してから父が他界した後に同居を始めた。
子供の時を除けばたった7年しか一緒には居なかった。

あの日、息も苦しいのに母は私の両手をとって何度も「ごめんね、ごめんね」と言っていた。
母と手を取り合って思いを伝える会話ってあっただろうか?

気持ちの何処かではお互いに感謝したりしていたはずだ。

でも、そういうのって照れくさいし恥ずかしいよ。って思う。
だから言わなかったんだろうと思う。

母がどうして謝ったのかは分かっている。
でも、親子なんだからそんなの苦労とは思わないし恨んでも居ない。

どうして言葉で伝えられなかったんだろう。
結局、棺の中で眠るやさしい母に「今までありがとう。お疲れ様でした」と言葉で伝えた。

伝えておきたかった。どうしても、、
「ありがとう。」と。
もう、そんな些細なチャンスすら無い。


言葉っていうのは相手が生きている時に伝えてこそ意味があるんです。
もし、それが出来なければきっと僕はまた後悔する。

だから私はそんな後悔はもう二度としたくない。
だから、頑張って、恥ずかしくても、照れくさくてもちゃんと言葉で伝えたい。