第13話 量子力学の基本4(状態ベクトルの基本)


やっと体調も復活したので前回からの続きです。
友人から興味はあったけど本を買ってまでは、、、で丁度良い記事だという意味で結構好印象でしたが10話からは面白くないと言う厳しい意見をいただきました。(確かにそうかも 反省します。)

それと、ビームスプリッタですがこれは入力された光子を重ね合わせ出来る機構らしいです。なので第11話では勘違いしていました。意図は重ね合わせがスプリッタで確定させて反射と透過に確率的になるという意味でした。なので本来とは逆でした。本来はビームスプリッタに入った光子を重ね合わせ状態にして出力するようです。


二つの状態
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に対して
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のような2状態を一緒に考えた1状態を考える事が出来ます。これは状態Aと状態Bの同時状態とも言うべき状態です。重ね合せではありません。系として状態A、状態Bを一緒にした一つの状態です。これは企業合併のようなものです。状態A、状態Bの積は、それはそれで一つの状態です。
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です。この丸の掛け算をテンソル積と言います。(普通に計算してみると)
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となるのでテンソル積と言ってもそれほど恐ろしいものでは無いですね。
面倒なのでこの丸の掛け算を省いて単に、
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と書く場合もあるので注意してください。今後は極力この丸の掛け算を省いて書きます。(面倒なので)
簡単な例を挙げておきましょう。
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となります。
※気分が悪くなった方、すいません。でも淡々とやればこうなります。見かけで複雑と思わないで。
もう少しイメージ的に書くと、(基底を省略して書くと)
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といった書き方もOKです。(すっきりしますね。)

テンソル積の系(合成系)の基本的な計算規則
このようなテンソル積の系(合成系)の基本的な計算規則は次の通りです。
テンソル積の系(合成系)の基本的な性質
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テンソル積の系(合成系)の内積は次式で定義されます。
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テンソル積の系(合成系)に対する作用素テンソル積の系(合成系)の作用は
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として定義されます。