量子絡み合い(エンタングルメント)状態を見る(Zeilingerの実験)

量子絡み合い(エンタングルメント)状態は量子情報通信の基礎として必要な量子状態です。これは書庫「量子を学ぼう(量子コンピュータ) 」で勉強出来ましたね。

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非線形光学結晶にUVレーザー照射を行うと図のように2個の光子を出力する場合がある。一見すると保存則を破るように見えるがエネルギー保存則、運動量保存則は守られている。
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これはAnton Zeilingerらが行った興味深い実験です。

この方法はパラメトリックダウンコンバージョン(parametric down conversion)と呼ばれる方法でこの実験に関する概要は http://www.s-graphics.co.jp/nanoelectronics/kaitai/qteleportation/3.htm に記載があります。光子Aと光子Bはいわば双子の光子ですが強い相関で結ばれています。
第18話

この方法で出力した光子をフィルムに当て、1時間程度光子をフィルム上に焼いていくと
(Zeilingerは光子を降り積もらせると言っています)
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このような画像を得る事ができる。それぞの円には異なる偏光の光子が着地していく事になるのだが、ここで興味深いのは円の交点に着地した光子です。このときの光子がまさに重ね合わせの状態の量子絡み合いになっている。交点に着地した光子が互いに異なる円の上に着地している事を表しているが自分がψaの円に着地したら相手はψbの円に着地する。しかも自分がどの円に着地するかは確率50%で決まるが必ず一方は他の円に着地する。(強い相関関係)Zeilingerの言葉を借りれば
「自分がどちらに着地する光子なのか自身も分からないが兄弟と違う方に着地しないといけない事を知っている」。
とても神秘的な関係ですね。「量子の世界にようこそ!」といった感じですね。
注:画像は私がZeilingerの実験結果を結果を模倣したCGシミュレーションで本物の画像ではありません。


CGシミュレーションの失敗作品
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