第51話 正準交換関係
正準交換関係(canonical commuatation relation)
物理量のあるセットを考える。
この時
を満たすとき自由度nの正準交換関係という。ことらしいのだが、n=3 以外の場合の具体的な例はちょっと思い当たらない。あえて考えるならM個の粒子を考えたときn=3M個の物理量のセットと考える事が出来る。普通に思い浮かべるのはn=3の場合で(x,y,z)成分に対応した物理量だろう。
ともかくこの正準交換関係を満たす物理量にたいしてRobertsonの不等式
を当てはめると
となって、ハイゼンベルグの不確定性原理と同じ形をした式
を得ます。ここで
と置いてみる。(ここで黒丸は掛け算)(ともかくそう置いてみる、という事)そうすると、この二つの作用素は正準交換関係を満たしている。少し暗示的だがP,Qが粒子の位置と運動量に対応する物理量だとすると、位置と運動量に対するハイゼンベルグの不確定性原理と一致する。シロート(私)はこれで位置と運動量に対するハイゼンベルグの不確定性原理が証明されたように錯覚してしまいます。つまりこれは導かれたので原理では無くて定理ではないかと。どこに錯覚が在ったかといえば「位置と運動量に対応する物理量だとすると」という点です。なので「位置と運動量に対応する物理量だとすると」というのは量子力学の仮定(前提)としなければならない(どこからもそれらが位置と運動量に対応する物理量であるという事は導けない)のでこの仮定を前提にした式
は実験的にもその正しさからいって「原理」として位置付けるしかないという事だろう。こうして再度考えてみるとより基本的な物理量に対する要請は「正準交換関係」だろうか。つまり図式的には
とするなら、「正準交換関係」を仮定すればハイゼンベルグの不確定性原理は定理に降格と言えそうだがやはり間違いでこのような関係を仮定しても「それらが位置と運動量に対応する物理量であるという事は導けない」という事実は一向に修正されていない。結局のところ「正準交換関係」と不確定性原理は密接に関連している(むしろ等価とも言える)のだろう。
この時
を満たすとき自由度nの正準交換関係という。ことらしいのだが、n=3 以外の場合の具体的な例はちょっと思い当たらない。あえて考えるならM個の粒子を考えたときn=3M個の物理量のセットと考える事が出来る。普通に思い浮かべるのはn=3の場合で(x,y,z)成分に対応した物理量だろう。
ともかくこの正準交換関係を満たす物理量にたいしてRobertsonの不等式
を当てはめると
となって、ハイゼンベルグの不確定性原理と同じ形をした式
を得ます。ここで
と置いてみる。(ここで黒丸は掛け算)(ともかくそう置いてみる、という事)そうすると、この二つの作用素は正準交換関係を満たしている。少し暗示的だがP,Qが粒子の位置と運動量に対応する物理量だとすると、位置と運動量に対するハイゼンベルグの不確定性原理と一致する。シロート(私)はこれで位置と運動量に対するハイゼンベルグの不確定性原理が証明されたように錯覚してしまいます。つまりこれは導かれたので原理では無くて定理ではないかと。どこに錯覚が在ったかといえば「位置と運動量に対応する物理量だとすると」という点です。なので「位置と運動量に対応する物理量だとすると」というのは量子力学の仮定(前提)としなければならない(どこからもそれらが位置と運動量に対応する物理量であるという事は導けない)のでこの仮定を前提にした式
は実験的にもその正しさからいって「原理」として位置付けるしかないという事だろう。こうして再度考えてみるとより基本的な物理量に対する要請は「正準交換関係」だろうか。つまり図式的には
とするなら、「正準交換関係」を仮定すればハイゼンベルグの不確定性原理は定理に降格と言えそうだがやはり間違いでこのような関係を仮定しても「それらが位置と運動量に対応する物理量であるという事は導けない」という事実は一向に修正されていない。結局のところ「正準交換関係」と不確定性原理は密接に関連している(むしろ等価とも言える)のだろう。
それらが位置と運動量に対応する物理量であるという事は量子力学の一つの仮定だという事を改めて認識できたように思う。なぜか時がたつとこの事を忘れてしまうのでここに残す事にしました。