先日、波動関数の係数を生成消滅演算子に摩り替える「第二量子化」で場の演算子を作り出しました。そして「本当はもっと緻密なストーリーがある」と書きましたがそのストーリーこそが正準量子化(正準交換関係)を要請する事で係数(c数)は演算子(q数)に置き換えなければならないというトリックです。面倒な計算ですがこのストーリで第二量子化がなされる様子を一応見ておきたいと思います。
まず、準備として一般化運動量を定義に基づいて計算しておきましょう。
まず、準備として一般化運動量を定義に基づいて計算しておきましょう。
スカラー場のラグランジアン密度は
でしたから、
となって単純になります。これで一般化運動量の具体的な形を求める事ができます。これは簡単にできて、
となります。ここで、
で一般化運動量をフーリエ変換します。まず、
を分けて考えると分かりやすい。
それぞれをフーリエ変換して、
まとめると次のような関係が求められます。
さらに波動関数
も同様にフーリエ変換すると、
となって、先程の関係式とうまく合わせると、
なので係数aが次のように計算できます。
これから、
この2式から、
でしたから、
となって単純になります。これで一般化運動量の具体的な形を求める事ができます。これは簡単にできて、
となります。ここで、
で一般化運動量をフーリエ変換します。まず、
を分けて考えると分かりやすい。
それぞれをフーリエ変換して、
まとめると次のような関係が求められます。
さらに波動関数
も同様にフーリエ変換すると、
となって、先程の関係式とうまく合わせると、
なので係数aが次のように計算できます。
これから、
この2式から、
X'とXの違いに対してE'と置いた。(E=E')
ここで交換関係を展開して正準交換関係の要請を使うと、
から、
デルタ関数
となって係数は演算子でなければならなくなります。これがまさに第二量子化になっています。
ここで交換関係を展開して正準交換関係の要請を使うと、
から、
デルタ関数
となって係数は演算子でなければならなくなります。これがまさに第二量子化になっています。