Note7 g-因子と真空の揺らぎ

次の量はg因子と呼ばれています。F1,F2先日の形状因子
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量子力学相対性理論の効果を取り入れて計算(P.A.M.Dirac)された最初のg因子は
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です。実験結果とも一致していましたが実際にはわずかに2からずれている事が分かっています。ワインバーグ第二巻(p263)によれば観測された値は、
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と僅かにずれています。このズレはQED(量子電磁気力学)による効果(頂点補正)による輻射補正を繰り込みによって計算すると説明することができます。これもまた真空の揺らぎによる効果で場の量子論の効果としてQEDの正しさ(繰り込み計算の正しさ)を証明する結果ともいえます。高次のループを含む計算では
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と展開されます。先程の量子力学相対性理論の効果を取り入れて計算された値は輻射補正の効果は無く、(P.A.M.Dirac
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です。さらにSchwingerによって1ループの頂点補正を行った計算では
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さらに、C.M.Sommerfield、A.Petermannが行った計算ではFeynmann図 7個を含む計算で
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さらに、Feynmann図 72個を含む計算でS.Laporta 、E.Remiddiが、 
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という結果を得ています。
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この結果は場の量子論としてQEDの驚異的な予言能力を裏付けている。さらにこの高精度化と高精度な実験値を得るための探求が行われているようです。もしかするとさらに先の桁で極微のズレが見つかりQED破綻の兆候が見られるかも知れません。つまりQEDの適応限界が判明します。それと物理学はこの超微小なズレを説明しなければなりません。そうなると新たな理論が必要になるのかもしれません。
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