Note2 そもそも曲面ってなんだ(2)

前回、球面のパラメトリック表現
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190806/20190806015502.jpg
のuvがUV座標系としては正しくないと言いました。

もう一度、球面を見てみましょう。この球面はパラメトリック表現を使って描いたものです。
黒っぽい所がありますね。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190806/20190806015505.jpg
UV座標がそれぞれu=π/2の位置が曲面上では同一点になってしまっています。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190806/20190806015509.jpg
点(0,0,r)のUV座標は一つに決まりません。異なる座標なのに同じ位置を表してしまうためにこのようなおかしな事になってしまった訳です。つまり座標系として役に立たないものになっています。
球面のパラメトリック表現は良く使われますが、しばしばこの問題点でCG等の技術計算の分野では問題(黒くなってしまった部分がそうです)を起こす事があます。
どうしたらこの問題を避ける事ができのでしょうか?

球面をどんなに頑張っても切れ目や傷をつけずに平面に変形出来ないために一つのUV座標系で記述できません。どうしたら良いのか?

答えは、無理して一つの座標系で記述しなくて良い。です。

例えばこんな風に。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190806/20190806015512.jpg
例えばこうやって6個の座標系を使って表現すれば各座標系において球面上の点とUV座標は一対一対応でつながります。図は球を切り取った形に見えますが実際には座標系の適応範囲を制限しているだけです。つまり座標系が対応する球の部分を表示しています。こうやって6個の座標系を使って球面を覆いつくせる事になります。

でも、今度は座標系がラップするする部分が出来てしまいました。この点は次回にまた。