Note83 地球表面での時空の湾曲を見積もる
曲率テンソルはベクトルを閉曲線に沿って一周させてやればよい。閉曲線と言っても時空の閉曲線、縦軸が地表に対する鉛直方向、横軸が時間。
gは重力で上空に行くほど弱まるので地表に近いDCの位置ではδgの分だけ異なっている。重力はニュートン力学ではGを重力定数とする時、次式で計算出来る。
今の場合Mは地球の質量です。まず、δgを見積もる必要があるが
なので高次の項(微小な値)を無視すれば
として計算できる。ここでベクトルがどれくらいずれるか見積もるとBC、DAでは変化が合ったとしても単純に逆向きだから相殺するだろうから無視するとベクトルにズレが生じるのはAB、DCです。仮に同じ時間tで速度変化を計算するとAB間、DC間では
なのでδgtというズレがある。元々は光の速度なのでこの増分はなんだ?という事になるが、、、この点は後で考える事にする。
この事からベクトルの振れが近似的に次のように計算できる。
閉じた時空部分の単位面積当たりの角度変化率(曲率)Kは
従って曲率半径は、
となる。Wikipediaによれば地球の半径は概ね6400000m、gの値は9.8 m/s^2
光速度cは300000000m/s なので次のように計算できます。
およそ、1億7千万キロメートルという途方も無い大きな半径でしか曲がっていない。
なので「時空は平ら」といっても良いかもしれない。ましてや時空の湾曲なのでこの湾曲は見ることは出来ない。この曲がりのため光も曲がって進む事になるがこの湾曲は測地線に沿ったものなので光自体は直進していると言ってよい。そのため計算上では光速の変化という事になっていた訳だ。または(地表の方が)時間がゆっくり進むという奇妙な事が起きるが日常生活では完全に無視できる。この時間の進み具合の違いは高度2万kmでも概ね百億分の5秒程度。
gは重力で上空に行くほど弱まるので地表に近いDCの位置ではδgの分だけ異なっている。重力はニュートン力学ではGを重力定数とする時、次式で計算出来る。
今の場合Mは地球の質量です。まず、δgを見積もる必要があるが
なので高次の項(微小な値)を無視すれば
として計算できる。ここでベクトルがどれくらいずれるか見積もるとBC、DAでは変化が合ったとしても単純に逆向きだから相殺するだろうから無視するとベクトルにズレが生じるのはAB、DCです。仮に同じ時間tで速度変化を計算するとAB間、DC間では
なのでδgtというズレがある。元々は光の速度なのでこの増分はなんだ?という事になるが、、、この点は後で考える事にする。
この事からベクトルの振れが近似的に次のように計算できる。
閉じた時空部分の単位面積当たりの角度変化率(曲率)Kは
従って曲率半径は、
となる。Wikipediaによれば地球の半径は概ね6400000m、gの値は9.8 m/s^2
光速度cは300000000m/s なので次のように計算できます。
およそ、1億7千万キロメートルという途方も無い大きな半径でしか曲がっていない。
なので「時空は平ら」といっても良いかもしれない。ましてや時空の湾曲なのでこの湾曲は見ることは出来ない。この曲がりのため光も曲がって進む事になるがこの湾曲は測地線に沿ったものなので光自体は直進していると言ってよい。そのため計算上では光速の変化という事になっていた訳だ。または(地表の方が)時間がゆっくり進むという奇妙な事が起きるが日常生活では完全に無視できる。この時間の進み具合の違いは高度2万kmでも概ね百億分の5秒程度。
ちょっとした疑問として光の質量がゼロなのになぜ重力に引かれて曲がってしまうのかと思う事もあるだろうけど先程書いたように光は曲がった時空の中で最短の距離を進んでいるだけ(測地線に沿って=直進)なのでそもそも重力に引かれているというイメージが悪いのだと分かる。
「奇妙な事が起きるが日常生活では完全に無視できる。」という点は実はちょっと違うようです。
その点は次回に。
その点は次回に。