問題解決の方法(1)

ここでの問題というのは例えば事件事故等だ。

映画館や公共の施設行くと非常口というのが必ずあります。思い出してみてください。
何が思い出されましたか?「緑の、、」。そうですね。
非常口に関してクドイ説明を聞かなくても分かります。とても分かりやすいですね。

さて、ある交通事故が起きたとします。どんな対策を考えますか?
注意を促す「看板、標識」を立てましょう。
まあ、こんな所でしょうかね。でも再び事故が起きたらどうしますか?

問題を少し変えて見ましょう。
昔は工場のプレスで指などを潰してしまう事故が多発していました。
プレス機の操作はいたって単純なのにこういった事故が起きていました。
プレス機の操作は鉄板をプレス機に設定してボタンを押せばプレスされます。

なぜでしょう?
人は環境に慣れると効果的(?)な方法を考えます。どんどん効率的(?)やろうとします。
何で事故が起きるでしょうか?
「右手で鉄板を設置すると素早く左手でボタン」
あるいはもっと効率的な事を考え出します。
そして人は時としてタイミングをミスるものです。結果は、、、そう事故になります。

さて、どんな対策を考えますか?
注意書きの看板を立てる
マニュアル(手順書)の設置
従業員に注意事項を徹底させる
事故を起こしたらペナルティー、始末書を書かせる
注意して、やりますと宣誓させ、署名させる
事故が起きるごとに厳しくなり「考えていた効果的なやり方」は制限されていきます。
やがては「鉄板を置く人」と「ボタンを押す人」と別けてとか。

しかしいくらやっても事故は起きます。このような方法は現代風に言えば「なんちゃって対策」だからなのです。しかし、実際はある一つの対策によってこの事故は激減しました。

ボタンを左右両手で押さない限りプレス機が作動しないようにしたためです。
見事な対策です。

人為的な事故を解決する方法で最も大事なのは現実と向き合う事です。現実とは
(1)人は注意をすれば正しい事をするはず
(2)ペナルティーがあればより強く慎重になるはず
(3)人は署名した事は必ず守る
(4)始末書(ペナルティー)があれば守ってくれる
前提に「しては行けません」

これが現実だという事を受け入れる事で見事な対策になります。つまり
(1)人はいつかはサボる(手抜きをする)(怠け者だ)
(2)人はどんなに厳しい誓約も時期に薄れる(忘れる)
(3)人はどんな生き物なのかを知る。
まとめて言えば「人間の基本は怠惰である」という事です。これと向き合う事です。

ゴミの不法投棄が問題になっています。
これに対する対策は?「ゴミを捨てるな」「罰金」「法律」でしょうか?
これは「なんちゃって対策」ですね。
これを見事に解決した所があります。
その場所にちょっとしたおもちゃの「鳥居を立てました」。
不思議なことにゴミの不法投棄はパタッと止んだと言います。
人の心理を旨く突いた見事な対策です。
犯罪に他する見事な対策としては「ブロークンウィンドウ理論」というのがあります。

このように大きなファクターとして「人間とは」、「行動・心理学的側面」と考え方
「人為的な事故を起こさない、起こさせない」では無く「起こせない
という2点がキーになります。