Note52 自発的対称性の破れ
自発的に対称性が破れるというのは一体どういう意味なのか?
場の量子論でよく使われるモデルとして次のようなラグランジアン密度を考えてみる。
このモデルでは素粒子φを含んでいる。λはポテンシャルのパラメータ。さらにこのラグランジアン密度は位相変換(大域的ゲージ変換)
で変換に対して不変という対称性を持っている。質量項は物理的質量とは解釈できない。
なのでポテンシャルの形を決めるパラメータとなる。
従ってこの条件においては質量項は無くゼロで素粒子φと考える。そこで
このポテンシャルの極小値(エネルギーが低い所)に相当する部分を求めてその位置を真空と考えると(南部のアイデア)
となるが場、この条件となる真空の場は無数に存在する。
そこで一つの真空を
と考え、そこで摂動展開を行う。つまり、真空からのズレを次のように定義してみる。
という場η、ρを再定義してラグランジアン密度を書き換えてみる。つまりこれよりLagrangianを真空周りで展開すると(面倒だけどひたすら計算(※1))
今度は質量項 が現れた。この質量は人為的に導入したものではない。さらに最初の対称性はもはやこのラグランジアン密度には無い。これを自発的対称性の破れという。
このモデルでは素粒子φを含んでいる。λはポテンシャルのパラメータ。さらにこのラグランジアン密度は位相変換(大域的ゲージ変換)
で変換に対して不変という対称性を持っている。質量項は物理的質量とは解釈できない。
なのでポテンシャルの形を決めるパラメータとなる。
従ってこの条件においては質量項は無くゼロで素粒子φと考える。そこで
このポテンシャルの極小値(エネルギーが低い所)に相当する部分を求めてその位置を真空と考えると(南部のアイデア)
となるが場、この条件となる真空の場は無数に存在する。
そこで一つの真空を
と考え、そこで摂動展開を行う。つまり、真空からのズレを次のように定義してみる。
という場η、ρを再定義してラグランジアン密度を書き換えてみる。つまりこれよりLagrangianを真空周りで展開すると(面倒だけどひたすら計算(※1))
今度は質量項 が現れた。この質量は人為的に導入したものではない。さらに最初の対称性はもはやこのラグランジアン密度には無い。これを自発的対称性の破れという。
自発的というのはある意味勝手にとか自動的にとかいう意味だろうからそんな表現を数式でどうやって表すのか「すごーく疑問」だった。こうやってみると数式をイジッて対称性を壊したのは物理学者じゃないか!?。さらに、「質量を獲得する」という意味も同じでやはり疑問だったがそうやって対称性を壊すと質量項が出てきた訳だからなるほど質量を獲得したわけだ。どうもこのあたりのカラクリがヒッグス粒子と大いに関係しているようだ。
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