Note90 角運動量とmagnetic moment との関係って?
質量mの荷電粒子(電荷q)が速度vで半径rの円運動をしていると磁気モーメント(magnetic moment)が存在する。このような系の磁気モーメントμは電磁気学においては電流Iと次のような関係で与えられます。
なので今の場合、磁気モーメントは
このことからも電荷とスピン角運動量の間にも磁気モーメントが存在して
が考えられます。この関係は類推ですがもう少し一般化して考えると係数gを与えて
軌道角運動量の場合は g=1 な訳です。なのでこの事が正しいならスピン角運動量においても
g=1 となるはずですが実際には概ね g=2 という観測結果が得られています。
次回はディラック方程式(パウリ方程式)がこの事を理論的に示している点を勉強することにしたい。
ただし、場の量子論ではさらにこの結果は補正されて観測値に極めて近い結果が得られています。
勉強の順番が違う?私の場合は一旦全貌を大雑把に眺めてからじゃないとやる気が起きないので。