Note229 量子論的原子(水素原子)
化学と物理の境界は量子力学の登場でもはや無いと言っても過言ではないと思う。シュレーディンガー方程式を基礎方程式として理論的に化学の様々な値が予測できるようになってきている。ただ膨大な数値計算を必要としている。しかし、単純な原子や分子ではその正確な解を得る事が出きる。例えば水素原子では原子核が止まっていて一個の電子が原子核のクローン力の影響下にあるとすればそのシュレーディンガー方程式
は良く知られているように、
です。Zは陽子の個数。つまりZe が核の電荷という事ですね。さて、原子を扱う場合、原子単位系を使う事で方程式が簡素になります。原子単位系(au)では
となるので水素原子のシュレーディンガー方程式は
となります。この方程式の解き方は大抵の教科書には出ているしそのテクニック自体には興味も無いので結果だけを書けば
という形になっている(変数分離形)。それぞれの関数形は
cは規格化の定数で
それでエネルギー固有値は
。通常は水素原子の陽子は1個なのでエネルギー固有値は
さらに、基底状態(n=1)では
という事になる。もちろん原子単位系(au)での値です。このままだと広く用いられているeVという単位と比較しにくいが原子単位系からeVに直すには
を掛ければ良い。
は良く知られているように、
です。Zは陽子の個数。つまりZe が核の電荷という事ですね。さて、原子を扱う場合、原子単位系を使う事で方程式が簡素になります。原子単位系(au)では
となるので水素原子のシュレーディンガー方程式は
となります。この方程式の解き方は大抵の教科書には出ているしそのテクニック自体には興味も無いので結果だけを書けば
という形になっている(変数分離形)。それぞれの関数形は
cは規格化の定数で
それでエネルギー固有値は
。通常は水素原子の陽子は1個なのでエネルギー固有値は
さらに、基底状態(n=1)では
という事になる。もちろん原子単位系(au)での値です。このままだと広く用いられているeVという単位と比較しにくいが原子単位系からeVに直すには
を掛ければ良い。
次回は実際に数値計算してみたいと思う。
※参考資料
「原子・分子の物理学」村井友和著
「原子・分子の物理学」村井友和著