タイムトラベル(1)

タイムトラベル、それは誰しも一度は夢見た事だろう。
しかし、それはSFの中だけで決して実現されない不可能な旅行でもある、、、、。
 
ただ、近年もしかするとタイムトラベルは夢ではないかも知れないと思う物理学者もいるようだ。
 
これまで物理学者がこの問題に取り組んできた事は紛れも無い事実だ。
しかし、それは夢の実現というよりこの自然はそれを「本当に許しているのか?」という未知なる回答を探す、言ってみれば科学者の探究心とも言える。
 
ここで物理学としてタイムトラベルが重要な問題となった背景について考えてみたい。
もっとも問題視されたのは「一般相対論」の完成にあるだろう。一般相対論は少なくとも(今のと所)古典論の範囲では誤った予言をしない精緻な理論と言える。

しかし最も物理学者が嫌悪感を示したのがClosed Timelike Curves(時間的閉曲線)を一般相対論が許容している点だろう。※時間的閉曲線の存在は時間を過去に戻ることを許容する。

発端はゲーデルがこの解を一般相対論が許容している点を発見した事によるのだがこれは概ね非常に特異的な解だろうし現実には在り得ないという漠然とした期待感もあったためそれほど致命的な問題とは思われなかったようだ。しかし、今日まで様々な研究者が他の時間を遡る方法をあぶり出し、「たまたま」という言い訳は通用しない状態でもあるようだ。
 
もっとも「これは一般相対論は古典的でちゃんと量子化されればそのような不具合は解消するだろう」という漠然とした期待もあるのも確かだ。