タイムトラベル(2)

タイムトラベルはそんなに邪魔なのか?
と言う素朴な疑問もあるだろう。しかしタイムトラベルが抱える最も大きな問題はいわゆる
親殺しのパラドックス」に尽きる。
 
つまり、こうだ。
あなたが過去にタイムトラベルする。そしてあなたが生まれる間の父親を殺害してしまうとしたら?
そう、過去にあなたの父親は死んでいる事になりあなたは生まれてこなかった事になる。
生まれてこなかったあなたがタイムトラベルする事なんて出来ないはずだ。
 
しかし、ある物理学者はこの問題について奇妙で大胆な仮説を持ち込む事で回避されると主張する。
その一つが量子論多世界解釈であったり、オックスフォード大学の物理学者デイヴィッド・ドイッチュ(David Deutsch)が主張するように「世界は絶えず無限に分岐し続けており、無限の平行宇宙が存在する」ため父を殺した現実があなたにあったとしても殺人を実行していない別の世界が存在するという考えだ。
つまり、タイムトラベラーが過去で父親を殺害したとしてもそれはそれで別の歴史を辿る事になり、自分の歴史とは無関係だと主張するものだ。
 
もっともこの奇抜な解釈は量子論とは無矛盾で直ちに排除されるような解釈ではないが確かめようが無いという問題もある。もう一つあげるならホーキングの時間順序保護仮説だろう。
端的に言えば「タイムトラベルを許さない」と決め付けてしまうというものだ。
 
※かなり大雑把だ(笑)