第6話 重ね合わせの状態ってどういう状態?


量子力学における状態Ψの重ね合わせには人間は永遠に見る事は出来ないようです。それは観測するとこの重ね合わせ状態は消えてなくなるからです。でも観測していない時のその重ね合わせはどうなってるのでしょうか?やっぱり知りたいと言う欲求にかられる事があります。

さて状態Aと状態Bの50%、50%の重ね合わせを想像してみましょう。
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状態Aと状態Bの50%、50%の重ね合わせは次のどれなんでしょうか?
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大体こんな上の図のような状況を想像してしまいます。しかし、量子力学における状態の重ね合わせは多分どれでもありません。量子力学における状態の重ね合わせは完全にAの状態が50%、完全にBの状態が50%というような意味で考えられます。図のような半端な絵は単にAとBが半々という意味で描かれています。ここで「あえて」完全にAの状態が50%、完全にBの状態が50%のような表現を使いましたがこれも良く考えると意味不明な表現ですね。

ある意味どうやっても表現できないというのが正解だと思います。

但し多くの観測を行った時にその平均値が50%がA状態という結果を考えると解釈がスッキリします。しかし、粒子を1個1個2重スリットに向けて飛ばしたとき(センサーをつけていなければ)干渉模様が現れます。
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粒子は発射される前に集会でも開いて「俺は右のスリットを通過してスクリーンのあの辺に行くぞ」とかある意味、分布が決まっていると考えると干渉模様を表す事も可能でしょう。しかし、これも間違っています。なぜなら発射の直前まで粒子を作らないようにして「作っては発射」、「作っては発射」とやっても干渉模様が現れます。
実際にそういった実験が行われています(http://www.hqrd.hitachi.co.jp/rd/doubleslit.cfm)(HITACHI研究紹介)
この実験でも
「常識では考えられない結果にたどり着いてしまいました。」
と結んでいます。

この事からも例えば50%の重ね合わせとかいう数値は統計上の値という意味(だけ)では無い常識では説明のつかない状態を表しているという事であり、粒子1個でも重ね合わせ状態というのは存在すると言う事です。


もしかすると先ほどのA状態とB状態の重ね合わせは
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かも知れません。