Note82 固有時間
リーマン多様体の測地線
でtという助変数は言ってみれば時間のようなパラメータで
という曲線の微分方程式でした。その意味で
が速度を表しています。
ところがローレンツ多様体(M,g)では物理(相対性理論)的な意味で時間tはもはやそういった単独のパラメータとしての意味を持たない。ローレンツ多様体(M,g)の測地線
を考えたときパラメータτにどのような物理的解釈を与えるべきなのか?
(1,3)ローレンツ空間で考えてみると、
で、ローレンツ不変量をもって新たな時間、固有時(proper time)と呼ばれるものを
と定義すると、この固有時はローレンツ不変量だから言ってみれば共通の時間というか普通の時間パラメータのように扱う事が出来る。
3次元ユークリッド空間の中で
を質点の運動と考えると、速度の大きさは
で、3次元ユークリッド空間の中では速度制限が課せられている事が分かる。自然単位系を考慮すると、上記の事は
であり、
つまり、3次元ユークリッド空間の中では質点の運動は光の速度を超えられない、
というのが(1,3)ローレンツ空間=4次元ミンコフスキー空間。ミンコフスキー空間の計量は
と定義する流儀もある。この場合は、
なので、
自然単位系では
と綺麗な関係になる。さらに質点が移動していなければ
と時間パラメータと固有時は同一のものになる。つまりローレンツ空間においては質点の運動が無い状態にかぎって時間パラメータと固有時は同一のものになる。
でtという助変数は言ってみれば時間のようなパラメータで
という曲線の微分方程式でした。その意味で
が速度を表しています。
ところがローレンツ多様体(M,g)では物理(相対性理論)的な意味で時間tはもはやそういった単独のパラメータとしての意味を持たない。ローレンツ多様体(M,g)の測地線
を考えたときパラメータτにどのような物理的解釈を与えるべきなのか?
(1,3)ローレンツ空間で考えてみると、
で、ローレンツ不変量をもって新たな時間、固有時(proper time)と呼ばれるものを
と定義すると、この固有時はローレンツ不変量だから言ってみれば共通の時間というか普通の時間パラメータのように扱う事が出来る。
3次元ユークリッド空間の中で
を質点の運動と考えると、速度の大きさは
で、3次元ユークリッド空間の中では速度制限が課せられている事が分かる。自然単位系を考慮すると、上記の事は
であり、
つまり、3次元ユークリッド空間の中では質点の運動は光の速度を超えられない、
というのが(1,3)ローレンツ空間=4次元ミンコフスキー空間。ミンコフスキー空間の計量は
と定義する流儀もある。この場合は、
なので、
自然単位系では
と綺麗な関係になる。さらに質点が移動していなければ
と時間パラメータと固有時は同一のものになる。つまりローレンツ空間においては質点の運動が無い状態にかぎって時間パラメータと固有時は同一のものになる。