Note292 スカラー光子とクーロン力の関係

今日はいよいよ本題で以前書いたような点への理解を行うつもりだ。
補助場(B場)と電磁場の関係は
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でした。これは上記の場の方程式と見かけが異なりますが、次のように変形出来るので上記の場の方程式と全く同じです。
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静電場であれば
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これは典型的なポアソン方程式でその解は
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となる。点電荷物の場合
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これはつまり解はポアソン方程式グリーン関数
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で、これはまさにクーロンポテンシャルである。そして
http://blogs.yahoo.co.jp/cat_falcon/14945633.html
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光子の運動方向をZ軸方向に取れば時間方向の成分は
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となってスカラー光子がクーロン力を生み出している事が判る。また
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すっきりした。
しかもTOSHIさんの記事「電磁場の共変的量子化(3)(中西-Lautrap理論)」を読んで判らなかった理由もわかった。そうとう誤解して読んでいたので今となって「なるほど」と思う内容だ。なにを誤解していたかと言うと「「…に置き換えたものが静電場のクーロンポテンシャルに相当する」だから・・・と解釈できるのだという点で私は「A0の式のある部分をB場で置き換えてやるとクーロンポテンシャルを意味する表現に対応するものになる」という意味で読んでいた。どうやら「置き換え」という言葉に引きづられて単なる置換と思い込んでいた。置換ではなく
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の関係を代入しているわけだ。しかも「ちゃんと書いてある」から完全に私の誤解だった。まぁ言い訳になるが式をちゃんと見ていなかったに等しい。
そう考えると「場の量子論(中西襄著)」でもそのくらいは書いてくれてても良い気がするが今となっては大した議論でもないから一定のレベルの読者ならわかる事なんだろう。

しかし、まだ疑問は残る。それは本当に「仮想スカラー光子が交換される」という仮想スカラー光子の媒介によるという描像はどこからくるのだろう?
つまり、「仮想光子の交換」なのでそういったファインマン図から算出されるべきだと思うのだ。