Note129 電磁ポテンシャルと量子

ベクトルポテンシャルとスカラーポテンシャルのセットである電磁ポテンシャル
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を使うと4つの電磁場の方程式は
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とまとめられてローレンツゲージ条件
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を適用すると電磁場の方程式は
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となります。 という事でした。

それで電場E, 磁場Bは物理的実在ですがこの電磁ポテンシャルはローレンツ共変性という相対性理論の要請に合った式になっていて表記法によってこれだけ扱いやすくなったという事でだたの数学的技巧にすぎない。つまり電磁ポテンシャルAというもの(実在は)存在しない。

ところが数学的(微分幾何的)な側面から眺めてみると電磁ポテンシャルはファイバー束接続と見なせるのでした。

それでそこから導出される曲率が電磁場に相当していた事を考えるとむしろ電磁ポテンシャルの方が基本的な量ではないかと思われるのでした。この疑問の答えが少し見えてきました。それは電磁ポテンシャルが実在の場なのか?という論争に火をつけたアハラノフ=ボーム効果(Aharonov-Bohm effect)という現象と関係あるのですね。