第38話 量子ビット(N個のビット(N量子ビット)を構成する)


2個の量子ビットを用意することが出来ますがこれは2ビットではありませんね。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805015820.jpg
これが古典的に言えば2個のビットがあるだけです。2ビット(00,01,10,11)に対応したものではありません。では2-qビット|qq>はどうすれば構成できるでしょうか?
それには合成系を作ればいいのです。つまり、
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805015827.jpg
が2-qビットになります。実際に計算してみると
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805015833.jpg
ちゃんと|0>|0>、|0>|1>、|1>|0>、|1>|1> と2ビットの全状態を表現できています。

ここで、2-qビットは
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805015837.jpg
と書けましたがこれを単に
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805015841.jpg
と表記する場合もあります。ここでの|0> は|0>|0>を2進の00を十進で表記したものです。なので|1>|0>は2進の10を十進では2なので単に|2>と書いています。次のような略記を使う場合もあります。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805015844.jpg
同じようにしてN-qビットを構成できます。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805015847.jpg

●まとめ
n個のビット情報の組み合わせは2のn乗個がある。
nビットが1個で一度(1回)に表現可能な状態は1個だけなので2^n個のnビットが必要です。
n量子ビットの場合は一つの状態
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805015851.jpg
で全ての状態を表せる。だたし同時に全部は取り出せない。このn量子ビットの観測結果は
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805015855.jpg
という事です。