Note131 アハラノフ=ボーム効果(2)

電磁場は物理的な量だが電磁ポテンシャル(ベクトルポテンシャル)は数学的道具でしかないという事は無いという主張がAB効果という事でした。
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まず波動関数には位相が伴っていますので
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という形に書く事が出来ます。θが位相ですがこれは運動量を使って
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と表す事が出来ます。
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なのでシュレーディンガー方程式の解になっているという事を思い出せば良かった訳です。しかし、今は電子の飛んでいく経路を問題としているので位相は経路に沿って変化する事になります。経路を考慮して位相を書けば
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というように経路に沿った線積分の形で位相を書く事が出来る。(参考)物理学最前線12(p122)
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これをゲージ原理の処方箋
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に従って書き換えてみると
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となって共変微分の形にちゃんとなっている。
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なので電磁場を考慮したシュレーディンガー方程式の解も先程の解にゲージ原理の処方箋を施せば良い。(参考)物理学最前線12(p122)