恐竜とアリ

アリはあの小さな体で自分よりはるかに大きなものを引きずっていく。きっとアリが人のように大きくなれば破壊的な力を発揮する怪物になるだろうか(?)。

と、思ってはいけない。2乗3乗の法則というのがある。筋肉の断面積に比例する筋力と体重の関係を表している。つまり筋力Fは体格Lの二乗に比例し体重Wは3乗に比例するというものだ。
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人間が持ち上げられる重さは概ね100Kgくらいだろう。さて、恐竜の体重は30トンくらいを想定しよう。30トンは巨大恐竜としては大きい方とは言えない大きさだ。

もっとも100Kgを持ち上げる人間なんてゴロゴロいないだろう。そうとう体格の良いほうだろう。なので体重も90Kgと仮定しよう。体重と重量100kgを合わせて190Kgで直立できるという事だ。
なので恐竜の体重は人の約16倍もあるという事になる。なので体格は
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なので2.5倍。筋力は
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なので約6.3倍にしかならない!!。つまり190kgの6.3倍という事は約1.2トン。えーっと恐竜の体重は30トンだった。これでは恐竜は立ち上がることすら出来ない。(というのがテッド・ホールデンの主張である)

さて、アリの体重は概ね0.004gなので人間の0.0000002倍なので体格は0.0027倍だから人の身長を180cmと考えると5mm程度と推定出来るから概ねあっている。さて問題の筋力は0.0000073倍なので人が100Kgを持ち上げるならアリの力は0.00073Kg=0.73gである。なんと体重の183倍の怪力だ。
なのでアリは一見すると力持ちなわけだ。

逆に考えれば人はアリの380倍の体格比あるからアリの筋力を0.001Kgとすると筋力は140kg程度だ。つまりアリが巨大化しても怪力にはならない。しかも体重は237kgにも達するので成虫になった時に身動きできなくなって結局、我々の敵にはならないだろう。