放射能はそんなに危険で厄介なのか?

シーベルト(Sievert)という単位がメディアを乱舞している。
そのためかシーベルトという単位についてはそれなりに正しく理解している人も少なくないだろう。
単純に言えば「生体(人体)が放射線を受けた場合の影響」を表している。
 
ところがその数値と危険性、放射線の危険性についてはかなりいい加減な理解で最近は「放射線がうつる」という奇妙な出所不明な話でイジメを受ける子供がいるという。そういえば「原子力発電所からくる電気には放射能がある」というトンデモな話もあった。
 
まず、原子力発電所があるかどうかに関わらず私たちは放射線を浴びている。
そもそも人体を構成する元素の一つでもあるカリウム(その中でもカリウム40)からは0.2ミリシーベルトを1年間で「被爆」している。危険性の比較から言えばその5000倍の放射線被爆と運転中にケイタイメールをして事故を起こす危険性はほぼ同程度
※BenMonreal(http://online.itp.ucsb.edu/online/plecture/bmonreal11/)
 
誤解があるかも知れないのはその「ミリシーベルト」をどれくらいの期間被爆していたかを言わないといけない。
1000ミリシーベルト=運転中にケイタイメールをして事故
これは例えば1時間に0.6ミリシーベルト被爆では24時間では14.4ミリシーベルト、1ヶ月では432ミリシーベルトだからおよそ2ヶ月被爆し続けて概ね「運転中にケイタイメールをして事故」危険性という事だ。
 
そして人間は1年間に自然界から2.4ミリシーベルトも実は被爆しているし、喫煙者ならこれに加えて年間1.2ミリシーベルトが加わっている。

そう考えるとそれ(放射線)以上に危険な要素は日常に溢れている。
都会に住んでいる人なら排ガスや事故の危険性の方がずっと大きいだろう。
 
とは言っても500ミリシーベルトはほぼ間違いなく危険な被爆である事もまた確かな事だ。