きっとiikotogaaruyo

新しいことに挑むということはいつだって緊張はする。
しかし、まったく緊張感もなくリラックスして余裕な時もまたある。

私はサラリーマンだかが今でも現役(のつもり)で柔らか頭で居たいと思ってそれなりに勉強はしているつもりだった。
そして余裕で、ある試験に挑んだのだった。

あるプロジェクトに参加するためのこの試験は結構重要で人生、運命を左右するかも知れない言わば入学試験や入社試験に近い。

主に計算問題が中心だったが思ったよりも難しくは無かった。
時間を見るとまだ15分ほど余っていたので一番難しかった問題を見直していた。
終了」の合図が出た。
私はすでに席を立っていたが後ろの席から回答用紙の回収が始まっていた。

そこで私は一瞬真っ白になった。
それと同時に冷や汗にも似た焦り。。。

机を見るともう一枚紙があったがそれが解答用紙だった

そう、試験問題と解答用紙が別に渡されていた事に今、思い出した。
試験問題の余白を使って計算して答えを出して有頂天になってしまい、解答用紙の事がすっかり頭から飛んでしまっていた。

そして改めて回答を記入する余裕などなく白紙の解答用紙だけが空しく回収されてしまったのだった。

とうぜん0点だ。不覚だった。人生においてもっと簡単な事に躓いてしまったのだ。
15分も余って余裕をこいていた自分が愚か者にしか見えない。

後日、呼び出された。
試験官も企業推薦で来ていた私の回答を見て事情を聞きたいとの事だった。
懸命に言い訳をしたかったが公平公正なジャッジがそんな愚かなミスで訂正されるわけでは無いということも分かっていたので素直に事情だけを説明して回答を書き込んだ試験用紙だけ見てもらった。

試験官いわく「これは学校の試験ではなく実際の実力を、、、」という趣旨なので「君の力量はよく分かった」という言葉の後に「だたジャッジは公正でなければならない」と念を押されて気持ちは完全に諦めに切り替わった。

しかし、試験官は予備試験を受けてパスすれば「合格」としてもよいという提案をされたので即答で「受けます」と返事をした。
その場で試験が始まった。問題は5問。
計算問題など一切無い、馬鹿にしたような問題だった。

しかし、、、。あまりにも厳しい試験だった。
「漢字で書く」という5問だったが読めても漢字で書けといわれても、、、情けない。。。

結局、変な漢字と分かっていながら書いたが結果は明らかだ。
試験官は「これではねぇ」。

全て終わった。もう会社にどういう顔をして行けば良いのか分からなくなった。

そう思ってもがき苦しんで居た時、現実に戻った。
「あ~~、夢?、夢でよかったぁ」