秋茜

今朝、気晴らしに車を走らせていた。
ふと見ると小さな空き地であるものが目に留まった。
沢山のアキアカネが飛んでいた。
 
今から20年以上も前。
夕方になると無数のアキアカネが飛んでいた。
大人も子供その群れを見ていよいよ秋が来たと実感したものだ。
畑に立つ小枝それぞれに全てにアキアカネがとまっている様は秋の静けさを感じるほどだ。
公園でも、庭にも、、
そんな風景があった。
 
じっとしていると子供の背中や大人の肩にアキアカネがとまって喜んでいたものだ。
俺の方が沢山とまった!!とか大人でもキャーと言いながら大はしゃぎしていたものだ。
そんな情景が今は失われてしまった。
あんな小さな空き地しか彼らの安住の地は無いのかと思うと人間が奪ってしまったものは計り知れないのかも知れない。そのお陰で快適な生活を人々は得て発展してきた、、、
 
しかし、それは本当だろか?
あの懐かしい情景は?
私は今思えばあの頃が人々にとって幸せだったのかも知れないのでは無いかと思う。
あの子供たちの豊かな感情表現、秋の到来を感じる感性。
ほんとうに我々は得をしたのだろうか?