奇妙な事(アメリカ航空宇宙局 (NASA) の惑星探査計画)

アメリカ航空宇宙局 (NASA) の惑星探査計画にイオニア計画というのがあった。
有名なものではパイオニア10号、パイオニア11号。
これはどこかで聞いた事があるだろう。
特にパイオニア10号に搭載された金属板図は地球外生命体に遭遇することを考え、地球や人類に関する単純なメッセージが載せられた事は有名だ。考案者はカール・セーガンだそうだ。
 
カール・セーガンと言えば子供たちにも分かりやすい宇宙に関する啓蒙にも取り組まれご存知の方も多いだろう。
 
イオニア10号は1972年に打ち上げられ木星を探査し、その翌年にはパイオニア11号が土星に接近し見事なデータを地球に送ってきた。
 
さて、パイオニア10号、パイオニア11号だが探査を終えた後どうなったか?
10号と11号には原子力電池が積まれていたため命尽きるまで宇宙の彼方へ旅を続ける事になった。
もしかするといつの日か地球外生命体が音も空気も無い暗黒の闇であの金属板図を拾うかもしれない。
彼らは精一杯の電力を使い僅かな存在が地球に届いている。
僕らの夢を乗せてパイオニア10号、パイオニア11号は今も宇宙を漂いつ続けているのだろう。

しかし、彼らの微弱な信号は、、、
イオニア11号は1995年を最後に途絶え、パイオニア10号は2002年を最後にテレメトリー・データの交信を絶った。そして現在かれらからの声はもう地球には届かない。
 
ただ、彼らは大きな謎を問いとして我々に残している
この事に最初に気がついたのはジェット推進研究所 (JPL) のジョン・アンダーソン (John D. Anderson) という研究者だった。彼が思いついたのは探査機の動きから様子から未知の天体を発見できないだろうかというアイデアだった。しかし、彼の極めて正確な観測からパイオニア10号は加速的に遠ざかっているどころか減速を始めているという驚くべき事実だった。同様な現象はパイオニア11号にも見られた。

彼らは遠ざかるどころか太陽に向かって引き寄せられる微弱な加速度をしているというものだった。
この不可解な現象について考えうるあらゆる可能性が検討されたが、原因は未だに不明である。
そして、この不可解な現象は「イオニアアノマリー」と呼ばれるようになった。

ただ、既に彼らからの交信は既に絶たれ、現在ではもうなんの新しいデータは得られていない。