Note73 Bianchi(ビアンキ)の恒等式

曲率形式のビアンキ恒等式Note50 ビアンキの恒等式で出てきたが、線形接続の曲率テンソル場、捩率テンソル場に対しても同名の恒等式が存在する。
曲率テンソル場、捩率テンソル場に対しても共変微分が定義されます。
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Wを省略すると
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と書けるので意味を分かった上で次のように略記できる。
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次に巡回和を定義します。
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曲率テンソル場と捩率テンソル場には次の恒等式が成り立ちます。
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レビ・チビタ接続の場合(リーマン幾何学)は捩率テンソル場はゼロなのでそれぞれの恒等式は次のよう
に簡単になってしまいます。
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これらのビアンキ恒等式の局所表示は
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となる。単にビアンキ恒等式と言えば大抵はこちらの式を意味しているようです。

導出はかなり疲れます。
ビアンキの第1恒等式の導出をやって疲れ果てました。
その過程で興味深い事を得る事もありませんでした。なので後は受け入れてしまう事にしました
(サボりました)。

さて、若干気になるのがNote50 ビアンキの恒等式 との関係。どちらもビアンキ恒等式と呼ばれる。

今日は「現代微分幾何入門 野水克己 著」p80,p81,p82。