Note120 測地線の実例(計算5日目)
いよいよ、今日で終わらせます。まずは先日の結果から
一見簡単そうだが厄介な事に非線形の微分方程式になっている。EMANさんの水星の近日点移動によれば、
「過去の経験の蓄積による技巧に頼らざるを得ないことを受け入れてもらいたい」
と。幸い私はそういった技巧には好奇心が無いので受け入れてしまいます。公式があればそれを使う事に躊躇しない性格なので。という事なので結論を頂くと
と略記してこの方程式の解を次のように近似します。εによる摂動展開の形式だ。
なのでεの高次の項は非常に小さいと仮定するので
と近似できます。これの微分を求めて
もとの方程式に代入する。まず、左辺は
となって、右辺は
となります。従って方程式は
となります。ここでcosをεで展開すると
となるのでやはりεの高次の項が内在していてそれらを落とすと
となります。ここで、天下りだが
なので
これを元の解に代入すると
となります。
一見簡単そうだが厄介な事に非線形の微分方程式になっている。EMANさんの水星の近日点移動によれば、
「過去の経験の蓄積による技巧に頼らざるを得ないことを受け入れてもらいたい」
と。幸い私はそういった技巧には好奇心が無いので受け入れてしまいます。公式があればそれを使う事に躊躇しない性格なので。という事なので結論を頂くと
と略記してこの方程式の解を次のように近似します。εによる摂動展開の形式だ。
なのでεの高次の項は非常に小さいと仮定するので
と近似できます。これの微分を求めて
もとの方程式に代入する。まず、左辺は
となって、右辺は
となります。従って方程式は
となります。ここでcosをεで展開すると
となるのでやはりεの高次の項が内在していてそれらを落とすと
となります。ここで、天下りだが
なので
これを元の解に代入すると
となります。
ニュートン力学では
u は太陽から水星までの距離 r の逆数でφは太陽を中心とした x 軸からの角度、e は離心率と呼ばれる定数です。この式が表す楕円については長軸の長さをLとしたとき次のような関係がある。
それで近日点の位置はcos(φ)=-1はニュートン力学ではφが一周するとこのループは閉じる。なので何回回っても同じ軌道を描くことになる。しかし今の場合
なので、φが一周してもこのループは閉じない事が分かる。これが閉じるには2πからのズレをδφとして
で無ければならないから、これをδφについて解けば
この結果に次の値を代入すると、
単位を秒に直すと、
水星は 88 日で太陽の周りを一周するから、100 年で約 415 回転してきたことになり、
415×δφ = 43秒 を得ます。こうしてニュートン力学では説明出来なかった43秒が見事に説明される。
イメージとしては
ただ1年で0.4秒程度だから「度」で言えば0.0001度なのでこのイメージはかなり大げさなイメージだったと言えます。
ただ1年で0.4秒程度だから「度」で言えば0.0001度なのでこのイメージはかなり大げさなイメージだったと言えます。