台風201330号_HAIYAN_の高潮シミュレーション

以下は独自シミュレーションの結果です。
計算手法の妥当性、計算結果の信憑性、精度などは評価していない点に注意して頂きたい。また以降に述べられているコメントは独自のコメントであり何かを代表もしくは断定するものではありません。
動画は以下から見ることが出来ます。 

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■台風30号「ハイエン」の概況
上陸直前には中心気圧895hPaまで発達。日本の場合では上陸時最大規模の1934年の「室戸台風」(911.6hPa)でこれを大きく上回っている。最大風速、最大瞬間風速ともに上陸台風で史上最強。 最大風速125knots(64.m/s)
 
■地形・海底地形データ
GTOPO30STRTM30Plusによる30秒メッシュ(1Km格子)
 
■支配方程式
非線形分散波方程式
 
■台風モデル
Myers
理論、傾度風モデル、藤井・光田のSuper Gradient Windモデル
ベストトラックデータから台風の移動状況を再現
気象データ
 
■その他条件
境界条件は陸地で完全反射、最浅水深はデータのまま(制限しない)
天文潮の考慮無し。気圧、風速等の陸上地形による影響は考慮無し。
 
早稲田大学海岸工学・柴山研究室によると「甚大な被害が報告されているレイテ島の中心都市・タクロバン(Tacloban)付近では,2.9mの高潮偏差」と計算されている。港湾空港技術研究所「台風1330号の高潮推算結果(速報)2013」によるとタクロバン(Tacloban)付近では,2mの高潮偏差と算出。東京大学のシミュレーションでも3m程度(グラフに色から判断)を算出している。
 
本シミュレーションでは若干低めの2.3mと計算された。
もっとも高い高潮が発生している時刻は日本時間で午前9時頃となった。
 
東京工業大学の計算によると同じく9時頃(JST)と算出している。
早稲田大学のシミュレーションでも現地時間で8時頃がピークを示している。つまり日本時間では9時頃で東京工業大学の計算とも一致している。
早稲田大学のグラフから分かるようにタクロバン(Tacloban)付近では台風接近直前には大きな引き潮が起きていた可能性があるが本シミュレーションでも同じ現象が確認できる。