Note68 繰り込みの条件

少し頭の中を整理してみる(先日までの事をまとめてみる)。
そもそも発散の除去は式をべき級数展開した場合の最初のD項が発散するのでそれらを捨ててやれば良かった。(そしてそれらを自動消滅させるのが繰り込み
http://blogs.yahoo.co.jp/cat_falcon/17924892.html
http://blogs.yahoo.co.jp/cat_falcon/17894549.html
例えば電子の自己エネルギーを
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805074821.jpg
で展開して
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805074848.jpg
それで
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         「場の量子論 中西襄著」p260(23)では
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805074832.jpg
としたいが対象の各項はゼロどころか無限大に発散している。そこで繰り込み常数につぎのように押し付けてやると
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発散次数が1なので1次の項を引き算する
先程の問題の項は相殺されて無くなってくれる。つまり繰り込まれたわけです。同様に光子の自己エネルギーを
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805074903.jpg
で展開して
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805074838.jpg
「場の量子論 中西襄著」p261(25)では
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805074843.jpg
0、1次の項(というより奇数次の項)はゲージ不変の要請から存在しない。
発散次数が2なので0次と1次、2次の項が発散する。しかし1次の項は無いからこの場合は0次の項が
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となって欲しいが、これもそもそもゼロになるどころか無限大に発散している。そこで繰り込み常数につぎのように押し付けてやると
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805074910.jpg
問題の項は相殺されて無くなってくれる。つまり繰り込まれたわけで、頂点の場合も同じ条件で
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805074914.jpg
次のように繰り込みを行えば良い。
https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/c/cat_falcon/20190805/20190805074824.jpg
または次のようにしても良い。
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という事になる。

ここだけ見ているとやはりすごーく人為的な操作が加えられている気がする。しかし繰り込みは人為的な操作では無かった事にして知らん顔する事が出来る。というのも出発点でもある最初の仮定であるラグランジアン密度の時点でこういった相殺が起きる仕組みを入れておくことが出来る。
http://blogs.yahoo.co.jp/cat_falcon/24597623.html
それで、なにも無かったかのようにカウンターターム付のラグランジアン密度から理論は出発することで「人為的な操作なんてない」という事になる。

正直言ってなんか変な勘違いをしているような気がする。
まあ良いかっ。どこかで辻褄が合わなくなるだろうからそうなれば何処を誤ったか分かるだろう。
これが独学の良くない点だろうね。