Note70 自己同型束とゲージ変換(2)

先日は自己同型束の切断を取ればその切断はゲージ変換(局所ゲージ変換)になるというイメージを何とか描き出してみたのだが、その一方、「微分幾何学ゲージ理論」p64によれば同伴ファイバー束
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を自己同型束と定義している。つまりこの同伴ファイバー束の切断がゲージ変換という事になるのだがこの定義がまったくイメージが湧かない。
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同伴ファイバー束の切断を考えてみる。Lは適当な左作用。
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である。主ファイバー束Pのファイバー上では
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なのでゲージ変換と考えても良いのだろう。しかし何故?随伴adなのか?
自己同型φを考え、次のように考えてみる。
同伴ファイバー上では同じ座標になるがこの時φはどうなっているのか?。
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同伴ファイバーの定義から同値関係は 
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でしたから、
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なのでこれが
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であるためには、
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でなければならない。これは随伴表現に他ならない。
それでこれはファイバー上の(基底の)正則一次変換の形になっている。なので
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と考えて良いのだろう。
やはりこれがゲージ変換と言われてもすっきりしないしイメージは湧かないです(笑)。

どうもこの定義は難しい。ともかく専門家というか賢い人は凄い。同伴ファイバー束
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という自己同型束の切断がゲージ変換だ。
とスパッと書かれていてもこれで理解と言うかイメージしてるんでしょうね。

ゲージ変換に関してはもうこれ以上は突っ込めないので止めだ。私にはまだ難しすぎる。


メモ
V 上で定義された線型変換で逆写像が存在するとき、その線型変換は正則または正則線型変換あるいは正則一次変換という。単にV 上の自己同型であるともいう。