Note37 ネーター(Noether)の定理(1)
変換に対する対称性(symmetry)が存在するとそれに対応した保存量が存在(保存則が存在)する。 ドイツの女性数学者エミー・ネーターによって発見された定理だそうだ。
対称性というのはとても重要なファクターになっているというの何となく分かっていた。と言っても何が重要でなにか良いことがあるのか?とも思っていたが「なるほど」と感じたのがこの定理。
ちょっとした感動すらある。
世界(自然)は平等、対称であるという事を伺わせる。
世界(自然)は平等、対称であるという事を伺わせる。
もう少し先を見ると「超対称性」なんていうものもあるがこれは今のところ全く手の届かない概念だ。
さてネーターの定理は次のようなある無限小変換で
これにともなうラグランジアン密度の変化
無限小変換で作用積分の変分が不変
ならネーターカレント(Noether current)または保存カレントが存在して
時間と共に変化しない保存量(電荷もしくはチャージ(charge) と言う)が存在する。
これにともなうラグランジアン密度の変化
無限小変換で作用積分の変分が不変
ならネーターカレント(Noether current)または保存カレントが存在して
時間と共に変化しない保存量(電荷もしくはチャージ(charge) と言う)が存在する。
ラグランジアン密度に並進対称性があると保存量として運動量、つまり運動量保存則が存在し、ラグランジアン密度に時間発展対称性があると保存量としてエネルギーつまりエネルギー保存則が存在する。といった事が示される。
どうも勘違いしそうな定理です。これではまるでネーターの定理から運動量保存則やエネルギー保存則が経験則ではなく証明されるような錯覚を起こす。ちょうど私が以前、不確定性原理が定理と錯覚したのと同じだ。並進対称性があるとしたらという仮定を前提にしている事を忘れないようにしておかないと行けない。